9月30日(現地時間)、 LVMHは、オフホワイト(Off-White LLC)を、ニューヨークのブランドマネジメント会社であるブルースター・アライアンス社(Bluestar Alliance, LLC)に売却したことを発表した。現時点で、取引の詳細は明かされていない。
LVMHは2021年にオフホワイトLLCの60%の株式を取得しており、ブランドは現在、2026年に再交渉または終了できるライセンス契約をニュー・ワーズ・グループ(New Guards Group)と結んでいる。
オフホワイトは2012年に故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)によって設立された国際的なラグジュアリーストリートウェアブランドだ。黒と白の間の灰色を定義するブランドとして、メンズ、ウィメンズのコレクションに加え、オブジェクトや家具、出版物を展開してきた。
しかし、アブローが不在になってからというもの、ブランドの売上は低迷。また近年のストリートファッション市場の冷え込みも、さらなる追い打ちをかけた。LVMHは、ブランドの再建に向けて新たなクリエイティブディレクターにイブ・カマラ (Ib Kamara)を起用したり、9月のニューヨークファッションウィークに初参加してランウェイショーを開催したりするなど、さまざまな試みを行ってきた。
今回の買収について、ブルースター・アライアンス社のCEOであるジョーイ・ギャバイ(Joey Gabbay)は、「ヴァージルは、グローバルなファッション業界とクリエイティブコミュニティに深い影響を与えた創造的な先駆者でした。オフホワイトを取得することは、ブルースターアライアンスにとって、ヴィルジル・アブローの不朽の遺産を尊重し、発展させるためのユニークな機会を意味します」と声明で述べている。
また、「彼のファッションに対するビジョンは、私たちのコアバリューと深く共鳴しています。ストリートカルチャーとハイファッションを融合させるアブローの能力は、私たちの多様性を受け入れながら革新を促進するというビジョンと一致する強力な基盤を築いています」と続けた。