エスティ ローダー(Estée Lauder)、2025年度に向けた北米リーダーシップの移行を発表

Estée Lauder

9月30日(現地時間)、エスティ ローダー カンパニーズ(The Estée Lauder Companies)は、、2025年度末に現職の北米グループプレジデント、マーク・ルーミス(Mark Loomis)が28年にわたる勤務を経て退任することを発表した。

後任には、現カリフォルニアブランドのグローバルブランドプレジデントであるタラ・サイモン(Tara Simon)が北米プレジデントに、またアンバー・イングリッシュ(Amber English)が北米のデジタルおよびオンラインプレジデントに就任する。この2人の新たなリーダーシップ体制は、2025年1月1日から始まり、ルーミスの退任までの円滑な移行を目指すものである。

ファブリツィオ・フレーダ(Fabrizio Freda)CEOは、この人事について声明で、「マークは、私たちの会社にとって不可欠な存在であり、長年にわたり北米市場やアジア・パシフィック市場での成長を牽引してきた。彼の卓越したリーダーシップとコミットメントに深く感謝している」と述べた。

フレーダはさらに、「私たちは北米市場での次の成長段階に突入するにあたり、タラとアンバーが豊富な経験を持っており、この進化し続ける市場の可能性を引き出し、戦略と目標を推進する上で最適な人材です。2人のリーダーシップにより、北米における成長の新しい章が始まり、新製品の投入や既存製品の新しい顧客層への展開が期待されます」と続けた。

北米プレジデントとなるタラ・サイモンは、主にエスティ ローダーの北米店舗戦略を指揮し、デパートや専門店、直営店などを含むチャネル戦略の推進に注力する。サイモンは、ウルタビューティでの経験を経て2020年にエスティ ローダーに加わり、トゥー フェイスド( Too Faced)やスマッシュボックス(Smashbox)を含むカリフォルニアブランドの成長をリードしてきた人物だ。特に、複数のプレステージブランドをウルタビューティに導入するなど、サイモンのマーケティングと消費者エンゲージメントの成功は高く評価されている。

一方、デジタルとオンラインを統括するアンバー・イングリッシュは、北米におけるデジタル戦略の推進役として、EC分野を統括する。彼女のキャリアは、アマゾンで14年間培われたデジタルマーケティングとECのノウハウに裏打ちされており、特にアマゾンファッションやビューティーのカテゴリーで多くの功績を残してきた。イングリッシュは、単にデジタル上での売上を伸ばすだけでなく、オンラインショッピング体験そのものを進化させ、消費者がブランドに対して一貫した魅力的な体験を持てるようにすることを目指していく。

エスティ ローダーは、今後も北米市場での成長に向けた戦略を推進し、革新的な製品の展開とマーケティングを通じて消費者とのエンゲージメントを深める方針である。サイモンとイングリッシュの就任により、エスティ ローダーは北米市場でのさらなる飛躍を目指すものである。