ユニリーバ(Unilever)、CEO交代を発表 – フェルナンド・フェルナンデスがCEOに就任

フェルナンド・フェルナンデス(Fernando Fernandez)

2月25日(現地時間)、ユニリーバ(Unilever)は、最高経営責任者(CEO)および取締役のハイン・シューマッハ(Hein Schumacher)が、2025年3月1日付で同役職を退任し、2025年5月31日に同社を離れることを発表した。シューマッハの後任には、現在同社の最高財務責任者(CFO)を務めるフェルナンド・フェルナンデス(Fernando Fernandez)が就任する。

シューマッハは、2023年7月に、アラン・ジョープ(Alan Jope)の後任としてCEOに就任。2024年の業績向上に大きく貢献し、ユニリーバの成長戦略「Growth Action Plan(GAP)」を推進してきた。さらに、同社のアイスクリーム事業の分社化を開始し、経営の生産性向上にも取り組んだ。

ユニリーバの会長イアン・ミーキンス(Ian Meakins)は、シューマッハの退任について、「ハイン氏がユニリーバの戦略を再構築し、企業全体に焦点と規律をもたらしたこと、そして2024年における堅調な財務成果をもたらしたことに対し、取締役会を代表して感謝申し上げます」とコメント。

「彼は大規模な生産性向上プログラムを主導し、アイスクリーム事業の分社化を開始しましたが、いずれも順調に進行しています。ハイン氏が導入した『成長アクションプラン(GAP)』は、ユニリーバをより高いパフォーマンスへと導くものであり、取締役会としてもその実行を加速させていく所存です。彼のリーダーシップに感謝し、今後の活躍をお祈りします」と続けた。

Hein Schumacher
ハイン・シューマッハ(Hein Schumacher)/Courtesy of Unilever

新たにCEOに就任するフェルナンデスは、2024年1月よりCFOを務める以前、同社の「ビューティー&ウェルビーイング」部門の社長を務め、同部門の成長を牽引してきた。また、ラテンアメリカ統括社長、ブラジルCEO、フィリピンCEOとして成功を収めた実績を持つ。

ミーキンスはフェルナンデスの経営手腕について、「取締役会は、フェルナンド氏の迅速かつ成果重視のアプローチ、そして変革を推進する能力に感銘を受けています。彼はGAPの開発や生産性向上プログラムの推進において重要な役割を果たしました。業績向上や事業ポートフォリオ管理における確かな実績、ブランドへの情熱、そしてユニリーバの事業に関する深い知識を有しています」と語った。

またミーキンスは、2024年の業績には満足しているが、世界トップクラスの成果を達成するためには、多くの課題が残っていると言及。「この14カ月間、フェルナンド氏と緊密に協力してきた経験を踏まえ、取締役会は彼が優れた経営チームを率い、GAPを迅速に実行し、同社のポテンシャルに見合った株主価値を創出できると確信しています」と付け加えた。

一方フェルナンデスは、「私たちの焦点は、将来に適応したポートフォリオを構築し、成長性の高い市場でのプレゼンスを確立すること、そしてトップ30のパワーブランドにおいて圧倒的な機能的・感覚的優位性を提供することです」と述べ、「私は、ユニリーバを世界の業界トップ企業へと押し上げ、株主の皆様に大きな価値を提供することに全幅の信頼を置いています」と意気込みを語った。

なお、フェルナンデスのCEO就任にあたり、シュリニバス・パタック(Srinivas Phatak)が2025年3月1日より暫定CFOに就任する。パタックは、現在ユニリーバの副CFO兼グループ・コントローラーを務めており、インドマハーラーシュトラ州ムンバイに本社を置く、ヒンドゥスタン・ユニリーバ(Hindustan Unilever)のCFOとしての実績も持つ人物である。今後、社内外で正式なCFO選定プロセスが進められる予定だ。

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