1月18日(現地時間)、イタリアのラグジュアリーブランド、エトロ(Etro)は、ミラノ ファッションウィーク メンズで、2026年秋冬メンズコレクションを発表した。クリエイティブ・ディレクターのマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)が手がける今季は、人間と動物の境界を探求する独自の世界観を展開している。
ブランドのアイデンティティに根ざした人間観
エトロにとって、人間の本質的な精神が動物的なものであるという視点は、1997年の印象的なフォトグラフィックキャンペーン以来、ブランドを象徴する要素として受け継がれてきた。デ・ヴィンチェンツォはこの伝統的な視点を現代的に再解釈し、クラシシズムと遊び心、本能と理性の間を自在に行き来する男性像を描き出す。


今季のコレクション発表の舞台は、好奇心を刺激するヴンダーカンマー(驚異の部屋)を思わせる空間だ。ムーグ・シンセサイザーの先駆者であるウェンディ・カーロス(Wendy Carlos)の音楽が響く中、2026年秋冬コレクションを体現する”アニメン”たちが登場した。
ベルベットにプリントされたペイズリーモチーフ、シーンを選ばず軽やかに着こなされるローブやパジャマ、縁にフェザーをあしらった端正なスーツが並ぶ。カラーパレットはダークブラウンやフォレストグリーン、オーガニックなニュートラルカラー、くすみを帯びた赤が織りなす知的で奥行きのあるもの。



動物の顔は、目の詰まった包み込むような質感のニットにピクセルジャカードで表現されたり、流れるようなシルクシャツに配されたペイズリーの雫の中に潜んだりしている。ペイズリーはトラウザーズやスカーフ、ローブコートへと大胆に広がり、ウエストに結んだセーターや、ソフトで容量のあるバッグ、深くかぶったキャップが、このリラックスしたムードを完成させる。

服を自由に選ぶという思想
ここで示されているのは、衣服をリヴァリー(制服)や羽毛のようなものとして捉える発想である。ただし”アニメン”にとってそれは、他の動物とは異なり、生まれつき与えられるものではなく、自身の選択によって自在に変えうる表現だ。
デ・ヴィンチェンツォが提示するエトロの世界は、常に変わらない軸をもちながらも、絶えず新たな組み合わせを生み出し、進化し続けるブランドの本質を体現している。すべてが動きに満ち、視覚と触覚の両面から、終わりのない旅へと誘うコレクションとなった。
エトロ(Etro)、2026年秋冬メンズコレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
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