英『VOGUE』編集長のエドワード・エニンフル、最後の表紙に40人のファッションアイコンが集結

昨年6月に、英国版『VOGUE』編集長を退任することを発表したエドワード・エニンフル(Edward Enninful)。エニンフルにとって最終号となる『VOGUE』3月号には、40名のファッションアイコンたちが集結し、最新の表紙を飾った。

その豪華な顔ぶれには、シンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、クリスティ・ターリントン、リンダ・エヴァンジェリスタなどの元祖スーパーモデルだけでなく、オプラ・ウィンフリー、ヴィクトリア・ベッカム、デュア・リパ、マイリー・サイラスなども含まれる。

この表紙を飾った40名のモデルたちは、エニンフルが編集長を務めていた過去6年半の間、英国版『VOGUE』の表紙に登場してきた女性達だ。それぞれが白か黒のフォーマルなルックに身を包んで映るその集合写真は、英国版『VOGUE』におけるエニンフルの偉大な業績を称える為の、まさに「卒業写真」。同誌のインスタグラムには、40名全員がニューヨークのスタジオに集まり、アメリカ人の写真家スティーブン・マイゼル(Steven Meisel)によって一斉に撮影されている様子が動画で投稿された。

「この特別な号をすべて、女性に捧げるものにしたかった」というエニンフル。そんな想いから、「ファッションやカルチャーを超えて、大小さまざまに、そして常にポジティブに、2020年代の社会の構造を変える女性たち」を選抜し、特集を組んでいた。

そこには、ケイト・モス、カーラ・デルヴィーニュ、ジェマ・チャン、ジョディ・コマー、マヤ・ジャマ、澤山璃奈など、多彩なラインナップのスターが登場し、セリーナ・ウィリアムズ、イマン、セルマ・ブレア、アニヤ・テイラー=ジョイといったスーパースターも名を連ねている。

エニンフルは、1972年ガーナ生まれ。1991年にイギリスのスタイルバイブル『i-D』でファッション誌の世界に入り、わずか18歳という業界最年少でファッションディレクターに任命された。その後、『W誌』のスタイル・ディレクターに指名され、黒人女性モデルの地位を引き上げるエニンフルの挑戦的な取り組みが評価されると、2014年に英国ファッション協会(BFC)から「ファッションクリエーター・オブ・ザ・イヤー」に選抜。また、2016年にはエリザベス女王(Queen Elizabeth II)から勲章を授与した。

その後、2017年8月に、エニンフルは英国版 『VOGUE』の編集長に就任。VOGUE史上初の黒人編集長として、ファッション界の歴史にその名を刻んだ。

Edward Enninful

エニンフルは今後、コンデナスト(Condé Nast)本社の、『Vogue』の「グローバル・クリエイティブ&カルチャー・アドバイザー」に就任する。それに伴い、英国版 Vogueでは、「編集長」という肩書きの代わりに、新しく「編集コンテンツ責任者(Head of Editorial Content)」というポジションが設けられる。この新たな役職には、英国人ジャーナリストのキオマ・ンナディ(Chioma Nnadi)が任命され、彼女は同誌を率いる初の黒人女性としての役割を担っていく。

なお、英国版『VOGUE』3月号は、デジタル版と雑誌版で2月13日(火)より発売が開始する。

Steven Meisel/Vogue

 

No Comments Yet

Leave a Reply

Your email address will not be published.