2月24日(現地時間)、ディーゼル(Diesel)は、ミラノ ファッションウィークにて、2026年秋冬コレクションを発表した。
今季、クリエイティブディレクターのグレン・マーティンス(Glenn Martens)が打ち出したのは、ブランドの歴史をそのまま舞台に持ち込むようなショーである。テーマは“ウォーク・オブ・シェイム”。しかしそれは後悔や失敗の象徴ではない。最高の夜のあと、少し乱れたままでも堂々と歩く自分を肯定する物語だ。
「このコレクションは、目が覚めたときに昨夜何が起きたのか分からない場所にいて、それでも自分が最高に輝いている存在である、という瞬間についてだ。知らない相手のホテルの部屋からそっと抜け出すとき、あなたは本当の意味で最高の自分である。これは“成功した人生”のための、非常に着やすいピースであり、それこそがディーゼルの本質だ」とマーティンスは語る。
乱れは弱さではない。楽しみ尽くした証であり、自分らしく生きた痕跡である。今季のディーゼルは、その感覚をファッションに落とし込んだ。
アーカイブを現在へ引き戻すセット
会場中央には、約50年にわたるディーゼルの歴史を物語るオブジェやキャンペーン小道具が所狭しと並べられた。ブランドロゴ入りのアイテム、風船、フィギュア、ぬいぐるみ、さらにはピザまで。にぎやかで、少し過剰で、どこかユーモラスな空間である。

それは懐古ではなく、現在進行形のエネルギーだ。過去の記憶をきれいに飾るのではなく、そのままの姿で提示する。ディーゼルらしい大胆さが空間全体から伝わる。
デニムの進化
今季も中心にあるのはデニム。しかしその表情はこれまでとは違う。レジン加工によってシワが固定されたジーンズは、動きの瞬間をそのまま閉じ込めたような質感を持つ。裾にスリットを入れ、ヒールをのぞかせるデザインは、ラフさと色気を自然に両立させている。
ねじれたチェックのミニスカートや、体に巻きつくようなニットトップスも印象的だ。完璧に整ったシルエットではない。あえて少し崩すことで、着る人の個性を引き出している。






素材と色で描くコントラスト
ウールを重ね合わせたコートや、ひび割れたような加工を施した素材など、表面には変化がある。均一ではないからこそ、リアルである。
一方で、鮮やかなブルーやオレンジ、パステルカラーのレザーなど、力強い色も登場した。くすんだトーンとビビッドな色彩の組み合わせが、夜から朝へと移ろう時間を思わせる。
アクセサリーでは、新作「D-One」バッグがデビュー。複数のバックルを備えたストラップが特徴で、実用性とデザイン性を兼ね備える。アイウェアやジュエリーも加わり、スタイリングに確かな存在感を与えた。







“成功”のかたちを問い直す
グレン・マーティンスが示した「成功した人生」とは、完璧に管理された日常ではない。思いきり楽しみ、少し崩れ、それでも胸を張って歩くことだ。
ディーゼル 2026年秋冬コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
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