9月2日(現地時間)、ヒュンメルオー(HUMMEL 00)は、楽天ファッションウィーク東京で、2026年春夏コレクションを発表した。
今季のテーマは「Human Anatomy」。ブランドの哲学を継承しながらも、クリエイティブディレクター森川マサノリが改めて向き合ったのは、スポーツブランドとしてのアイデンティティと、その背景にある人体構造への関心だった。
コレクションでは、筋繊維や関節を思わせるテーピングやパイピングを配したテクニカルジャケットやパンツ、骨格筋を再構築したようなパネル構造のシャツやカットソー、立体裁断によるスウェットのセットアップなど、スポーツ科学的なコードを都市的なデザインへと翻訳。黒とグレーを基調としたカラーパレットや、ジャージーやナイロンタフタといったスポーツウェアの定番素材が用いられ、構造そのものが際立つ仕上がりとなった。ブランドの象徴であるバンブルビーやシェブロンは同系色の刺繍で最小限にとどめ、ディテールに抑制を効かせることで衣服の造形美を引き立てている。
さらに今季は「Hygge(ヒュッゲ)」というデンマーク文化に根ざした親密空間の概念を体現。Kvadrat(クヴァドラ)のテキスタイルを採用し、厚手メッシュのダブルフェイス素材によるスウィングトップスやドット刺繍を施したシャツなどを展開。ソファやラグを想起させる重厚なファブリックは、単なるスポーツウェアを超え、快適で温かみのある空気を纏わせた。
「New Heritage」と銘打たれた今回のコレクションは、100年の歴史を持つヒュンメルのレガシーを再解釈し、現代的なカジュアルウェアの文脈に接続させる試みである。人体構造と北欧の文化概念を融合させたデザインは、スポーツと日常、機能性とウェルビーイングを新たな形でつなぐものとなった。
ヒュンメルオー 2026年春夏コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
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