2月23日(現地時間)、ロンドンのザ・マンドレイク・ホテル内ジュレマ・テラスにて、レオ・プロスマン(Leo Prothmann)が2026年秋冬コレクション「CABAÑA」を発表した。オールジェンダーで構成された同コレクションは、ブランドにとって初のロンドン ファッションウィーク公式スケジュール参加という節目のショーとなった。
今季の着想源は、メキシコのサン・ホセ・デル・パシフィコで過ごした滞在経験である。湿度を含んだ空気、霧に包まれた地形、そして時間と風土に形づくられた色彩。泥色、マスタード、オックスブラッド、ティール、フォレストグリーンといった顔料の記憶が、建築と衣服の構造へと転換された。


構造と崩壊のあいだ
今季のシルエットは、構築性と柔らかさの緊張関係に焦点を当てる。オーバーサイズの構築的フォルムは、意図的なスランプへと移ろい、カーブしたショルダーは形状を保ちながらカフに向かって穏やかに落ちる設計によって、構造と流動性を同時に成立させている。
ブランドの象徴的要素である“シェル”のフォルムは、新たな表現へと進化した。キルティングレザーのパーカやモジュール構造のアウター、夜明けの儀式を想起させるモーニングケープ。端材レザーを帯状に用い、内部にボーニングを施すことで建築的フォルムを保持する。レオ・プロスマン(Leo Prothmann)はこれらを「ケージ」と呼び、等間隔に配置されたレザーストリップはすべて手作業で仕上げられているという。

レザーという言語
素材面では、家具用アップホルスタリーレザーを専門とするネネ・ヴァレー・レザー(Nene Valley Leather)と協働。副産物として生まれるレザーのみを使用し、耐久性としなやかさを両立させた。長く使われる家具のように、時間の経過とともに空間に溶け込む存在を衣服に重ねる思想である。
さらに、インヴァーサ・レザーズ(Inversa Leathers)との取り組みでは、脆弱な生態系から除去された侵略種シルバーフィンの魚革を採用。環境負荷の再解釈とクラフトの接続という実験的アプローチを示した。


協働による拡張
今季は複数のコラボレーションも展開。ドクターマーチン(Dr. Martens)との協業では、Jadonブーツを再構築し、カーゴポケット付きのハイキングシルエットへと刷新。防水性と通気性を備えつつ、ブランドのカルチュラルな記憶を保持する設計である。
キュービッツ(Cubitts)とは、レジン製の限定サングラスを制作し、ブランドの曲線的言語を日常的プロダクトへと落とし込んだ。ジュエリーはオリヴィオン(Ollivion)が担当し、古代遺物や神話的モチーフを想起させる彫刻的フォルムを提示した。

スタイリングはエッダ・グズムンドスドッティル(Edda Gudmundsdottir)が担当。色彩とプロポーションのバランスを導き、コントラストが“作為”ではなく“生活の延長”として成立するよう構築した。
さらに、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションのカルメラ・ディアス(Carmela Dias)との協働により、構造を支えるコンターピースやサーマルウェアも開発。基礎構造への探求を深化させている。



自然環境の記憶、構造と身体の関係性、耐久性を前提としたレザーの探求。レオ プロスマンが掲げる彫刻的レザーウェアの理念は、今季さらに具体的な形で提示された。
レオ プロスマン 2026年秋冬コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.
Related