『Vogue China』誌の編集長、マーガレット・チャン(Margaret Zhang)が退任へ

「中国版ヴォーグ(Vogue China)」の編集長を務めていた、マーガレット・チャン(Margaret Zhang)が、このほど編集長の役職を退任することを発表した。

チャンは来月で現在の契約が終了となり、「Vogue China」の出版社であるコンデナスト社(Condé Nast)を退社する予定だという。

シドニー生まれ、中国系オーストラリア人のチャンは、3年前に27歳という若さで、同誌の国際版で最年少にして編集長の座に抜擢された。同職に就任する以前に出版社で働いた経験はなかったが、ファッション・インフルエンサーとして知られていたチャンのデジタルネイティブな背景が、中国の若いVogue読者層を得る為に、重要な戦略的一手だろうと考えられ、起用に至った。また、彼女自身のインスタグラムでは200万人以上のフォロワーを抱えており、その影響力と共に、これまでクリエイティブ・ディレクター、フォトグラファー、スタイリスト、ライター、モデル、映画監督としても活動を行っており、クリエイティブでマルチな才能を発揮している。

チャンは退任について、自身のインスタグラム上で以下の声明文を投稿。

『変貌を遂げる辰年の幕開けにあたり、私はヴォーグ誌と決別し、キャリアの次の章に飛び込むことを決意しました。この3年間、Vogue Chinaは印刷物からスタートし、中国から世界へ、世界から中国へと、クリエイティブ・カルチャーのマルチメディアの架け橋となり、その影響力を拡大してきました。Vogueビデオの記録的な成長、受賞歴のあるオーディオプログラム、Vogue China史上最高の参加者数を記録したイベントなどです。さらに重要なことは、私たちのプラットフォームを活用して、Vogue Chinaオープンキャスティングによる中国人モデル、新しいVogue China Fashion Fundによる中国人デザイナーとファッション学生、Vogue Filmメンターシッププログラムによる中国人女性映画制作者、ソーシャル・サステナビリティ・クラフトマンシップ・イニシアチブによる中国の伝統工芸コミュニティ、そしてPhotoVogueの現地版による中国人フォトグラファーのキャリアを後押ししてきたことです。これほど多くの中国のクリエイティビティがヴォーグのグローバルネットワークで紹介されたことはかつてありませんでした。これらの成果は、ヴォーグ・チャイナ・チームの卓越性と革新性に対する信念の証です。最後の6月号を終え、新たな事業で皆さんと一緒に働けることをとても楽しみにしています。』

 

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ヴォーグ誌は、近年、合理化とコスト削減のためにヴォーグのインターナショナル版で各国の編集長職の廃止を実施していた。

先日は、英国版ヴォーグの編集長であるエドワード・エニンフルが来月を持って退社することに伴い、エニンフルが手がけた最後のヴォーグの表紙に、40人のファッションアイコンが集結したことでも話題を集めた。

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