フィービー ファイロ(PHOEBE PHILO)のファースト・コレクションがついに解禁

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10月30日(現地時間)、デザイナーのフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が手がける自分の名を冠したブランド「フィービー ファイロ(PHOEBE PHILO)」が、待望のファースト・コレクションをリリースした。

ファイロは、セリーヌ(CELINE)で約9年間クリエイティブ・ディレクターを務め、勢いを無くしていた同メゾンに新たな命を吹き込んだ手腕デザイナー。また、2001年から 2006年までクロエ(Chloe)のクリエイティブ ディレクターも務め、ブランドの再生に貢献した。しかし、セリーヌ去ってから約6年の間、ファイロが表舞台に姿を現すことはなかった。

そんなミステリアスな雰囲気の中、今年7月に突如発表されたのが、新しいファッション・ブランド「フィービー ファイロ(PHOEBE PHILO)」の存在だった。当時、フィービー・ファイロのリリース日やその他の詳細は公にされなかったが、多くのファンがブランドのアップデート通知を受け取るために、公式サイトにてメールアドレスを登録し、彼女のカムバックを渇望した。

多くの人々の期待を背に、ドロップされたフィービー ファイロのファースト・コレクション。それは、彼女がセリーヌ時代に体現してきた洗練されたデザインと控えめなエレガンスの集合体だ。

素材やアイテム、シルエット、それはかつて彼女が愛したものを2023年にふさわしい形でアップデートしたもの。背中にダブルベントのあるカシミアオーバーコート、ルーズなパンツスーツ、オーバーサイズのボンバージャケット、肉厚サテンのブラウス、ベルスリーブのドレスなど。キーアイテムであるボンバージャケットは、ウエストを砂時計のようにくびれさせ、そのシルエットを引き立ている。また、ハイウエストのウールパンツには、裾からウエスト部分まで長いジッパーが付いており、これは実際の縫い目ではあると同時に、挑発しているようなエロティシズムを感じさせる。

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Courtesy of Phoebe Philo

アクセサリーには、スタッズベルトとクールな柔らかなレザーバッグが目を引いた。実際、ボンバージャケットや深いヴェールのコートドレスなど、コレクションの多くにレザーが散りばめられている。また、クラシックなデザインを大胆に再構築したローファーは、角が丸くなったスクエアトゥに。これは、様々な高さのヒールが用意された。

発売開始から数時間以内に、ほとんどの商品はウェブサイト上で完売に。ファイロのデビュー・コレクションが人々の高い期待に応え、大成功を収めたことは明らかだ。

今回最初に発売されたコレクション「エディット」は約150着となっており、今年の年末にかけて3つのセクションに分かれてリリースされていく。第二弾の発売については、2024年春頃を予定しているようだが、詳細は未定。

また同ブランドは、サステナビリティへ取り組みを徹底して行い、近年ファッション業界で問題視されている過剰生産を行わないことを約束している。そうした方針から、コレクションのリリースは従来のファッションカレンダーではなく、今後も自身のスケジュールに沿って発表をしていく予定だ。

声明文では、「私たちは、社会的・環境的リテラシーの高いファッション・ハウスを作ることを決意しています。私たちは廃棄物を最小限に抑え、予測される需要よりも著しく少ない生産により過剰生産を回避することを約束します。」と、ブランドの方針を掲載した。

商品のサイズは、XSからXLまでを展開。価格は、ゴーグルのようなサングラスが450ドル〜、袖にフルート加工が施されたシャーリングコートが25,000ドル(手刺繍が施されたフロカティのようなコートはさらに高く、受注生産となる)。ジャケットは平均価格約4,000ドル、バッグは5,000ドルとなっている。

配送は、アメリカ、ヨーロッパ、イギリスのみとなっており、日本での発売は現時点で決定していない。