セルジオ ハドソン(Sergio Hudson)2026年秋冬:オペラの情熱と現代女性の強さを描く

Sergio Hudson
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2月13日(現地時間)、セルジオ ハドソン(Sergio Hudson)はニューヨーク ファッションウィークにて、2026年秋冬コレクションを発表した。

会場に選ばれたのは、ニューヨーク公共図書館。ブランド設立10周年という節目を祝うにふさわしい、荘厳で歴史を感じさせる空間だ。今季のキーワードは「ドラマ」。それは単なる装飾的な誇張ではなく、10年という時間の積み重ね、黒人オペラ歌手レオンタイン・プライス(Leontyne Price)やアレサ・フランクリン(Aretha Franklin)の歌声が持つ壮大な感情表現に通じる、“存在そのもののドラマ”である。

コレクションは、ブランドの核である精緻なテーラリングを軸に構築された。ファーストルックには、構築的なショルダーと引き締まったウエストが際立つアイボリーのスカートスーツが登場。肩に大胆なフラワーコサージュを配し、マーメイドラインで優雅な曲線を描く姿は、“オペラ的フェミニニティ”を象徴する一着であった。

続いて現れたのは、ミニマルなブラックのスカートスーツや、ストライプのダブルブレストスーツ。深いラペルや巧みにシェイプされたウエスト、縦のラインを強調するペンシルスカートやフレアパンツが、身体の造形美を際立たせる。随所にあしらわれた立体的なフラワーモチーフやグローブのスタイリングが、クラシックな装いにドラマを添え、前半は静かな緊張感と気品に満ちた幕開けとなった。

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一方で、ブランドのアイデンティティであるアメリカンスポーツウェアも健在だ。クリームトーンのダブルブレストジャケットにワイドパンツを合わせ、その上からモヘア調のロングコートを羽織ったルックは、テクスチャーのコントラストが際立つ。カシミア、スエード、エンボス加工レザーといった素材使いは、クラシックなスーツスタイルに奥行きを与え、静かなラグジュアリーを感じさせた。

スネークスキン風エンボスをウエストに効かせたスタイリングや、ブラウンの光沢レザースーツは、力強く官能的な側面を示す。シャープに絞られたウエストと大胆なショルダーラインは、ハドソンが描く“権威ある女性像”を明確に提示するものだ。ここには媚びる要素は一切ない。あるのは、堂々とした存在感だけである。

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イブニングでは、オペラの幕開けを思わせる壮麗なルックが連続した。艶やかなブラックのストラップレスドレスに白いチュールを大胆に重ねたカラムシルエット、深いパープルのベルベットガウン、鮮烈なオレンジのコートを羽織ったマーメイドラインなど、構築的なフォルムとドラマティックな色彩が交錯する。

さらに、コバルトブルーのスパンコールドレスや、ティールのビスチェにジュエル刺繍を施しマゼンタのドレープスカートを合わせたスタイルが、光と動きを伴いながら舞台的な高揚感を演出。透け感と重厚感、装飾と構築がせめぎ合うその佇まいは、感情を恐れず堂々と舞台に立つ女性像を力強く描き出していた。

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「私たちが目指したのは、ドラマ、グラマー、感情、そしてスペクタクルです。ブランドのあらゆる時代を称えながらも、現代の女性にとって必要だと感じられるものをデザインしたかったのです」と語るハドソン。確かにコレクションは過去の再現ではなく、進化の証明だった。10年の歩みを総括しつつ、未来への野心を感じさせた。

セルジオ ハドソン 2026年秋冬コレクションの全てのルックは以下のギャラリーから。

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