1月28日(現地時間)、スウェーデン発のブランド「トーテム(TOTEME)」は、パリで2026年秋冬コレクションを発表した。ブランドが大切にするスウェーデンらしい感性を軸に、女性的な躍動感を彫刻的なフォルムで表現。日常性と構築性、静けさと身体性——相反する要素を自然に融合させながら、現代女性の内面に寄り添うワードローブを提案している。
日常着を再定義する、アスレチック・エレガンス
今季のコレクションでは、日常を支えるアスレチックなアイテムが、彫刻的なデザインを通じて新たな存在感を獲得した。
クロップド丈のウールピーコートは、身体を優しく包み込むコクーンシルエットで再構築され、ミニマルでありながら豊かな量感を持つ佇まいを見せる。一方、リブ編みのウールタンクドレスは、身体のラインに沿うように設計され、静かな官能性を内包したフォルムを描き出す。
スポーティなスーツや、メリノウールとジャージーを用いたレイヤリングも重要な要素として登場。動きやすさと緊張感のバランスを保ちながら、都市生活に即したリアリティを提示した。



ノワールに差し込まれる、程よいドラマ
カラーパレットは一見ミニマルなノワールを基調としているが、足元にチェリーレッドのアクセントが差し込まれたことで、抑制された色調の中に意外性のあるドラマが生まれている。
素材使いも印象的だ。カシミヤでライニングされたバターのように柔らかなレザーや、ビスコースウールと対比されるリブジャージーが用いられ、触感と視覚の両面からコントラストが際立つ。これらの素材選択は、単なるラグジュアリー表現に留まらず、身体と衣服の関係性を再定義する試みとして機能している。



都会性を強調する、シューズとバッグ
アクセサリーとシューズは、スタイリング全体にシャープなエッジを与える役割を担う。
トゥ部分にピアスのような装飾を施したポインテッドパンプス、スカーフを想起させるスリングバック、どのシーンにも自然に溶け込むジャージー素材のバレリーナがラインアップされている。
バッグは構築的なフォルムが際立ち、バイカームードを感じさせる「マーサートート(Mercer tote)」をはじめ、装飾的なチェーンを配した「T-Lock」クロスボディなどが登場。いずれも実用性と造形美を両立させた設計で、コレクション全体の都市的ムードを補強している。


個性と内なる強さへの招待
2026年秋冬コレクションにおいてトーテムが提示したのは、明確なメッセージや象徴的なアイコンではない。むしろ、服と身体、そして日常との距離をどのように保つかという、静かな問いである。
構築的でありながら過度に主張しないフォルム、抑制された色調の中で際立つ質感の差異、動きを想定したレイヤリング。それらは視線を集めるためではなく、着用者の生活に溶け込みながら、その人の佇まいを更新していくためのものだ。
トーテム 2026年秋冬コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.
Related