7月9日(現地時間)、ZARAを傘下にもつインディテックス(Inditex)社は、持続可能な経済への投資戦略の一環として、米国を拠点とするイノベーティブな農業スタートアップ、ギャリー(Galy)の株式を取得したことを発表した。
ガルシア・マセイラス(Garcia Maceiras)最高経営責任者は、「本日、我々は2019年に米国で設立された新興企業であり、植物細胞から実験室で綿花を生産する革新的なプロセスを開発しているGaly社に資本参加したことを公表します」と述べ、インディテックス社の年次総会で、株主に対してこの重要な投資について説明した。
今回同社が株式を取得したギャリーは、ルチアーノ・ブエノ(Luciano Bueno)によって、2019年に米国で創業されたラボグロウン農業企業だ。現在は、ブラジルのサンパウロにもオフィスを構え事業を拡大している。
インディテックス社は、2030年までに全体の排出量を半減させることを公約する。2022年には、繊維から繊維へのリサイクルに注力する米国企業サーク(Circ)に投資し、リサイクル繊維の生産者と契約を締結した。これらの投資は、インディテックスが掲げる「10年後までに繊維の40%を従来のリサイクルから、25%を次世代素材から調達する」という目標の達成に寄与するものだ。
今回、ギャリー社の開発している革新的な農業技術に投資をすることで、同社の環境持続可能性と革新へのコミットメントは、より一層強化される。
なお、インディテックス社によるギャリーへの出資の正確な規模は明らかにされていない。