伊ラグジュアリー・リテーラーのルイーザヴィアローマ(Luisaviaroma)がニューヨークに海外初の実店舗をオープン

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イタリアのラグジュアリー・ファッション小売であるルイーザヴィアローマ(Luisaviaroma)は、このほど、ニューヨークのノーホーに海外初となる実店舗をオープンした。この新しいニューヨークのストアは、イタリアのフィレンチェとミラノに次ぐ、3つ目の実店舗となる。

ルイーザヴィアローマのオンライン売上の4分の1を占める米国市場は、これまで実店舗のない状況でもその需要の高さを証明してきた。同社はニューヨークに実店舗を展開することで、ウェブやアプリベースの即時性と、商品を直接手に取って体験できる実店舗の魅力を融合し、米国市場でのプレゼンスを一層強化することを目指していく。

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新店舗に一歩足を踏み入れると、、約1,000平方メートルの2階建ての空間の中に、ニューヨーカー好みのメンズおよびウィメンズのプレタポルテコレクションが広がっている。店内には、クロエ(Chloé)、メゾン マルジェラ(Maison Margiela)、ジル サンダー(Jill Sander)、ランバン(LANVIN)などの一流ブランドから、ニューヨークの著名なデザイナーであるガブリエラ ハースト(Gabriela Hearst)、プロエンザ スクーラー(Proenza Schouler)、ヘルムート ラング(Helmut Lang)まで幅広い取り扱いがある。

さらに、この店舗にはVIP顧客向けのプライベートショッピングエリアが設けられており、200平方メートルの専用スペースには目立たない入口も完備。このエリアでは、オートクチュール作品や高級ジュエリーの限定セレクションが展示されており、顧客へ特別な体験を提供する。また、2022年からはフランスのラグジュアリー・リセール・プラットフォームであるベスティエール コレクティブ(Vestiaire Collective)提携し、認定されたヴィンテージアイテムも取り揃えられている。顧客は自身の製品を委託販売出来、その利益が店舗クレジットに換算されるという仕組みだ。更に、ローカルの書店であるダッシュウッドブックス(Dashwood Books)から厳選された本のコレクションも並べられており、店舗のセレクションを一層魅力的なものにしている。

空間を飾るインテリアデザインは、エクリュ・ホワイトとシエナのカラーパレットで、ミニマリストの美学を強調。店内には、オーダーメイドの家具やヴィンテージの調度品も配置されている。また顧客は、店内でリアルなショッピング体験をすることも、ブランドのEコマースプラットフォームに接続されたタッチスクリーンキオスクを介してオンラインで購入することも出来る。オンラインでの注文は自宅に直接配送される為、便利で快適なショッピングを可能にしてくれる。

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Courtesy of LuisaViaRoma

ルイーザヴィアローマは、19世紀末にルイーザ・ジャッキャン(Luisa Jaquin)が手がける小さな帽子のブティックとして始まった。1929年には、ジャッキャンと夫のリド・パンコネージ(Lido Panconesi)の二人で、コンセプトストアの第一号店をフィレンツェのローマ通りにオープン。そこから1999年にオンライン販売に参入し、ラグジュアリー・ファッション小売の先駆者として名を馳せた。

その後は、創業者の孫にあたる3代目のアンドレア・パンコネージ(Andrea Panconesi)が社長として指揮を執り、パンコネージの娘であるアナグレタ(Annagreta)がウェブサイトと店舗のクリエイティブディレクターを担っている。現在では、売上の90%以上をオンラインで達成している。

2021年には、投資ファンドのスタイルキャピタル(Style Capital)に40%の株式を売却し、残りの株式の60%を会長のアンドレア・パンコネージが保有する形に。また2024年初頭には、トマッソ・アンドルリーニ(Tommaso Andorlini)からのホールディングITの買収により、ルイーザヴィアローマグループ(LuisaViaRoma Group)に生まれ変わった。

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