9月4日(現地時間)、ユニクロ(Uniqlo)は、英国人ファッションデザイナーのクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)を新たなクリエイティブ・ディレクターに迎えることを発表した。ワイト・ケラーは、現在の任務に加え、2024年秋冬よりメンズを含むユニクロのメインラインコレクションを牽引することとなる。
ワイト・ケラーは、2023年9月にウィメンズプロジェクト「UNIQLO : C」のデザイナーとしてユニクロに参画した。それ以前には、LVMH傘下のジバンシィ(GIVENCHY)やリシュモン傘下のクロエ(Chloe)でクリエイティブディレクターを務め、プレタポルテからオートクチュールコレクションまで幅広く手がけてきた。また、これまでに2018年ブリティッシュ・ファッション・アワードの「ウィメンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」や、2019年『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」のひとりに選出された実績を持つ。
就任に際し、ワイト・ケラーは「ユニクロの革新性と、そのチームが生み出す卓越した製品に魅了されています。LifeWearの進化に携われることは非常にエキサイティングで、光栄です」と語った。
ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「彼女のクリエイティビティと消費者を見つめるバランス感覚に深く感銘を受けています。彼女と共に、ユニクロのLifeWearを進化させ、さらなる着る喜びをお客様に提供できると確信しています」とコメントした。
また、ユニクロR&D統括責任者である勝田幸宏も「クレア・ワイト・ケラー氏がUNIQLO : Cで見せたデザインとマーチャンダイジングのバランス感覚は世界トップレベルです。彼女の美意識と豊かな経験が、ユニクロの未来に新たな可能性をもたらしてくれるでしょう」と期待を寄せた。
ユニクロはこれまでに、J.W.アンダーソン(J.W. Anderson)、ジル・サンダー(Jil Sander,)、マルニ(Marni)など、様々な世界的ラグジュアリーブランドとの限定コレクションを発表してきた。その他にも、エルメス(Hermès)のアーティスティックディレクターを務めていたクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)を「Uniqlo U」のクリエイティブ・ディレクターに起用し、2015年秋冬から現在に至るまで継続的なコラボレーションを行っている。
「Lifewear」をビジョンに掲げるユニクロはベーシックなアイテムを中心に展開しているが、今後、ワイト・ケラーの手によって、よりラグジュアリーなエッセンスを取り入れたアイテムが増える可能性があるだろう。また今秋には、英国のワードローブの定番アイテムをリラックスした雰囲気で再解釈したコレクションが「Uniqlo: C」から引き続き登場する予定だ。