ジバンシィ(Givenchy)の新デザイナーにサラ・バートン(Sarah Burton)が就任

Sarah Burton

9月9日(現地時間)、ファッション界に再び新たな風が吹き込まれた。LVMH傘下のジバンシィ(Givenchy)は、待望の新クリエイティブディレクターとしてサラ・バートン(Sarah Burton)を迎えることを発表。彼女が紡ぎ出す最初のコレクションは、2025年3月に開催されるショーでお披露目される予定だ。

バートンは、その名を一躍知らしめたアレキサンダー マックイーン(Alexander McQueen)でのキャリアが、ファッションの歴史に刻まれている。1996年、彼女はセントラル・セント・マーチンズ在学中に同ブランドでインターンシップをスタートさせ、創業者リー・マックイーン(Lee McQueen)の右腕として、長年ウィメンズウェアのデザインを担当してきた。2010年、マックイーンがこの世を去った後、彼女はクリエイティブ・ディレクターとして同ブランドを指揮し続け、マックイーンの独創的なビジョンを受け継ぎながらも、彼女ならではの優雅さと力強さをコレクションに吹き込んだ。

バートンのデザインは、詩的な感性と実用性を見事に融合させたテーラリングが特徴だ。例えば、ブレザーやコンバットブーツのようなデイリーユースのアイテムに、パンク調のアクセサリーやゴージャスなタフタのバラがあしらわれたハイネックドレスを組み合わせるなど、実用性とドラマ性が共存するスタイルを創り上げてきた。

しかし、2023年、彼女は25年以上在籍したアレキサンダー マックイーンを退社。ジバンシィもまた、マシュー・ウィリアムズ(Matthew Williams)が2024年のプレフォールコレクションを最後に退任して以来、新たなクリエイティブディレクターを待ち望んでいた。

バートンのジバンシィ就任は、ある意味で運命的なものだろう。彼女は亡き師匠であるマックイーンと同じく、ジバンシィのクリエイティブディレクターを務めることとなり、再びブランドに革新をもたらすことが期待されている。1996年から2001年までジバンシィのクリエイティブディレクターを務めていたマックイーンは、エキセントリックでドラマチックなコレクションで当時のファッション界を揺るがし、ジバンシィの伝統に新たな解釈を与えた。

バートンは今回の就任について、「ジバンシィという宝石のように美しいメゾンに加わることができ、非常に光栄に思います。このアイコニックなメゾンの物語に次のチャプターを刻むことができること、そして私自身のビジョン、感性、信念をジバンシィにもたらすことができることに、とても興奮しています」とその意気込みを語った。

さらに、今年7月には新CEOとして、ルイ ヴィトンでEMEA地域の社長を務めたアレッサンドロ・ヴァレンティ(Alessandro Valenti)が就任し、ジバンシィは新たな体制でさらなる飛躍を目指す。「新しい章」を開いたジバンシィが、これからどのような未来を描き出すのか、ファッション界の期待は高まるばかりだ。

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