i-D Magazineの編集長兼チーフブランドオフィサーにトム・ベトリッジ(Thom Bettridge)が就任

Thom Bettridge

9月17日(現地時間)、ファッションモデルで実業家のカーリー・クロス(Karlie Kloss)が所有するベッドフォード・メディア(Bedford Media)は、英国のファッション・カルチャー誌「i-D Magazine」の編集長兼チーフブランドオフィサーに、トム・ベトリッジ(Thom Bettridge)を任命したことを発表した。

ベトリッジは今後、i-Dのクリエイティブ全般、編集方針、ブランド戦略に至るまで、そのあらゆる側面を監督する役割を担う。デジタルおよび印刷コンテンツの制作から、商業プラットフォームの拡大まで、彼のリーダーシップのもと、各分野のクリエイターと協力し、グローバルなクリエイターコミュニティを率いていくことになる。

ベトリッジはこれまで、032c、Interview、HighSnobietyなど、名だたるメディアで編集職を経験しており、また、カナダのオンライン・リテーラー、センス(Ssense)ではクリエイティブとコンテンツの責任者、副社長として活躍した実績を持つ。

i-Dマガジンを所有するベッドフォード・メディアは、「i-Dは40年以上にわたり業界を揺るがしてきたブランドであり、ベトリッジの指導の下で、再びファッションを超えて、新しい世代のクリエイティブな人々にとって重要なすべての文化領域に広がるだろう」と期待を寄せた。

また、ベッドフォード・メディアの創設者兼会長を務めるクロスは、「トムほどi-Dの未来を体現している人物はいない。彼のクリエイティブな直感と文化的流暢さは、i-Dの次なる章を切り開くのに理想的である。トムのビジョンに全幅の信頼を置いており、彼のリーダーシップのもとで、i-Dが再び世界に鮮烈な印象を残すことになるだろう」と述べた。

1980年、元『VOGUE』アートディレクターのテリー・ジョーンズ(Terry Jones)によって創刊されたi-Dは、ロンドンのパンク、ロックシーンを背景に、ファッションとカルチャーの大胆な融合で瞬く間にカルト的な人気を得た。独自の視点と新興カルチャーへの洞察が、世界中の読者を魅了し続けてきた。

しかし、2023年に親会社のヴァイス・メディア・グループ(Vice Media Group)が経営破綻したことにより、同誌の存続も危ぶまれていた。だが、クロス率いるベッドフォード・メディアの買収によって、新たな新体制で再出発をすることが決定したのである。

今月初めにリニューアルされたi-Dのウェブサイトは、かつて愛されていた同誌のエッセンスを取り戻し、ファッション、音楽、アート、映画、カルチャーの独自の視点を再び甦らせている。

さらに、2025年3月には待望のプリント版も復活予定だ。雑誌は年2回の刊行に移行し、新たなプリントコンセプトやマルチプラットフォームプロジェクトに挑む予定である。クロスとベッドフォード・メディアのCEO、ニコール・ムニス(Nicole Muniz)は、再びこのアイコニックなプラットフォームのパンクスピリットが世界中で感じられるよう緊密に協力していく。

なお、新たな編集チームに関するさらなる発表は、今後数週間以内に行われる予定である。

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