9月19日(現地時間)、ナイキ(NIKE)の取締役会は、エリオット・ヒル(Elliott Hill)が、2024年10月14日付で新たに社長兼最高経営責任者(CEO)に就任することを発表した。ヒルは、ナイキの取締役会の一員となり、エグゼクティブ・コミッティにも加わることになる。1988年にインターンとしてナイキでキャリアをスタートさせたヒルが、4年のブランクを経て、再びナイキのトップに返り咲くこととなった。
ナイキのエグゼクティブ・チェアマンであるマーク・パーカー(Mark Parker)は、「エリオットを再びナイキに迎え入れることを非常に嬉しく思う」と声明でコメント。
パーカーは、「将来に向けたニーズ、過去の業績、そして慎重な後継者選定プロセスを経て、エリオットのグローバルな専門知識、リーダーシップスタイル、業界やパートナーに対する深い理解、さらにはスポーツやナイキのブランド、製品、消費者、アスリート、従業員への情熱が、ナイキの次なる成長段階を導くにふさわしい人物だと取締役会は結論づけました。個人的にも、私は30年以上にわたりエリオットと一緒に働いてきたため、彼とそのシニアマネジメントチームが今後の機会を活かしていくのを支援することを楽しみにしています」と続けた。
2020年に退任するまで、ヒルはナイキのコンシューマー&マーケットプレイス部門のプレジデントを務め、ナイキとジョーダンブランドのグローバルな商業・マーケティング業務を統括していた。彼は、売上を390億ドル以上に成長させた実績があり、特に欧州と北米市場におけるリーダーシップが際立っていた。
一方、現CEOのジョン・ドナホー(John Donahoe)は、2024年10月13日をもってCEO職および取締役会の役職を退くことが発表された。ドナホーは2025年1月末まで、スムーズな移行を支援するため、アドバイザーとして残る予定だ。
ヒルは今回のCEO就任に際して、「ナイキは常に私の一部であり、これからさらに明るい未来へ導いていく準備ができています。32年間、私は業界最高の人々と共に働き、今日のナイキを築く手助けができたことを誇りに思います」と述べている。
また、「これまで一緒に仕事をしてきた多くの従業員や信頼できるパートナーたちとの再会が楽しみであり、同時に、新たなインパクトのある関係を築くことにも期待しています。優れたチームと共に、市場で際立ち、消費者を魅了する大胆で革新的な製品を提供していくことを楽しみにしています」とその意気込みを語った。