モンクレール最大株主のレモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）、LVMHと戦略的パートナーシップを締結

ファッション業界においてさらなる注目が集まるパートナーシップが成立した。レモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）率いるルッフィーニ・パルテチパツィオーニ・ホールディング（Ruffini Partecipazioni Holding）は、世界最大のラグジュアリーグループであるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンと提携し、モンクレール（Moncler）への影響力を強化する。

9月26日（現地時間）、LVMHは特別目的会社を通じて、ルッフィーニが管理する投資ビークル「ダブルR」の10％の株式を取得したと発表した。ダブルRは現在、モンクレールの約15.8％の株式を直接保有している。今回の提携により、ダブルRは今後18カ月以内にモンクレールの株式を追加購入し、持ち株比率を最大18.5％に引き上げる計画だ。この追加株式購入の資金はLVMHが提供し、LVMHのダブルRに対する出資比率も最大で22％に達する見込みである。

ルッフィーニは、今後もモンクレールグループの発展を計画し、代表取締役会長兼CEOとしてグループの成功に全力を尽くすという。LVMHは、ダブルRの安定した長期的な少数株主として、ルッフィーニのビジョンを支え続けると述べている。

この取引に関連して、両社はダブルRの株主およびモンクレールの間接株主としての関係を規定する株主間契約を締結した。この契約では、ルッフィーニ氏がダブルRの単独支配を維持し、LVMHがダブルRの取締役会に2名、モンクレールの取締役会に1名を指名する権利を持つことが定められている。

ルッフィーニは「このパートナーシップにより、ダブルRのモンクレールにおける地位が強化され、将来に向けたビジョンを実現するための安定性が確保されました。私は長い間、ベルナール・アルノー氏の起業家精神とラグジュアリーセクターに対する独自の理解に敬意を抱いており、彼が私の長期的な野望を支持してくれることを大変嬉しく思います」とコメント。

一方、LVMHの代表取締役会長兼CEOであるベルナール・アルノー（Bernard Arnault）も、「モンクレールは過去20年間で業界の中で最も重要な起業家の成功例の1つとなっています。レモ・ルッフィーニのビジョンとリーダーシップは卓越しており、彼の持株会社に投資して、モンクレールの主要株主としての地位を強化し、モンクレールグループの独立性を支えることができることを大変喜ばしく思います」と述べている。

この提携により、モンクレールはLVMHの支援を受け、グローバルラグジュアリーブランドとしての地位をさらに強化するだろう。