ブライダルジュエリー界を牽引するアイプリモ(I-PRIMO):澤野直樹氏が語るブランドの成長と今後のビジョン

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国内外で絶大な支持を集め、ブライダルジュエリー業界をリードし続けるプリモグローバルホールディングス株式会社。同社は、アイコンブランドである「アイプリモ(I-PRIMO)」を中心に、婚約指輪や結婚指輪の専門店を展開し、日本国内外で確固たる地位を築いている。1999年に銀座に1号店をオープンして以来、ブランドは順調に拡大し、2024年には25周年を迎えた。

現在、同社は中国本土、台湾、香港、シンガポールと海外市場にも進出し、グローバル展開も加速させる。9月6日には、シンガポールの大型複合施設「サンテック シティ(Suntec City)」に、シンガポール2号店となる「アイプリモ サンテック シティ ストア(I-PRIMO Suntec City Store)」をオープンさせたばかりだ。

そんな躍進を続けるプリモグローバルホールディングス株式会社だが、その革新と成長の背景には、創業から変わらぬ信念と戦略があった。今回、代表取締役の澤野直樹氏に、ブランドの成功の鍵やポストコロナの市場動向、そして未来へのビジョンについてお話を伺った。

ー最初にアイプリモのブランドアイデンティティについて教えていただけますか?

アイプリモは1999年に銀座に1号店をオープンし、今年で25周年を迎えました。私たちのブランドは、ブライダルジュエリーに特化している点が最大の特徴です。商品のバリエーションや予算レンジが豊富に揃っており、特に結婚という一期一会の瞬間に対して、最適な提案を行うことができるのが強みです。現在では、国内では北海道から沖縄まで87店舗を展開しており、日本で最も信頼されるブライダルリング専門店として成長してきました。

―アイプリモのリングデザインが支持され続けている理由はなんでしょうか。

アイプリモのリングデザインは、第三者から見て「おしゃれ」と感じられる点を非常に大切にしています。細身でフェミニンなウェーブラインが特徴で、ダイヤが3石から5石ほど配置されています。このデザインが国内外で非常に高く評価されており、私たちの強みでもあります。

一般的に、国内における婚約指輪の取得率は約50%強、結婚指輪の取得率は97%と言われています。私どもの製品においても、結婚指輪が全体の60%強を占めておりますが、多くのお客様にご支持いただいているおかげで、ありがたいことに国内でのトップブランドとなっています。

優美な曲線と上品なダイヤモンドのセッティングが目を惹くアイプリモのブライダルリング。
優美な曲線と上品なダイヤモンドのセッティングが目を惹くアイプリモのブライダルリング。
リングのカラーは、プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、オリジナルカラーのペールブラウンゴールドの4色展開。
リングのカラーは、プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、オリジナルカラーのペールブラウンゴールドの4色展開。

―ラザール ダイヤモンド ニューヨーク」との提携についても教えていただけますか?

当社と「ラザール ダイヤモンド ニューヨーク(Lazare Diamond New York)」との提携は2003年から始まりました。ラザールはニューヨーク発のジュエリーブランドで、高品質なダイヤモンドと洗練されたデザインが特徴です。実は2023年に弊社が日本国内における商標権とそれにともなう独占販売権を取得したため、現在国内で流通しているラザールブランドの製品はすべて当社が供給しているものとなっています。

さらに、今年3月にはラザール ダイヤモンド ブティック銀座本店をリニューアルオープンし、より洗練された上質な空間に生まれ変わりました。この新しい空間では、お客様に一層ゆったりとした心地よい時間をお過ごしいただきながら、”The World’s Most Beautiful Diamond®”(世界で最も美しいダイヤモンド)の輝きをご覧いただけます。このようなパートナーシップを通じて、当社はプレミアムジュエリー市場においても、その確固たる存在感を示し続けています。

ラザールダイヤモンド
淡いベージュを基調とした洗練された空間で、人生の特別な瞬間を彩るにふさわしいリングを手にして。

―コロナ禍を経て、ブライダルジュエリー市場にはどのような変化がありましたか?

パンデミック以降、結婚式の規模が縮小し、その代わりにウェディングドレスやブライダルリングに予算をかけるカップルが増えました。2022年以降は特に、指輪の単価が大きく上昇しており、ブライダルジュエリー市場全体としては非常に良い流れが生まれています。やはり製品の購入単価が上がれば、ブランドはより良いものを仕入れられる様になるので、お客様に更に良い品質を提供できるという好循環にもなるのです。

また、海外のラグジュアリーブランドも、こうした日本市場の流れに注目しており、どんどん存在感を強めています。

―海外でも展開において、アイプリモがアジア市場で人気を集めている理由はどこにあるのでしょうか?

私たちが海外進出をした際にこだわったのが、「日本国内でのビジネスモデルをそのまま海外に持ち込む」ということでした。現地のマーケティングでは、起用するアンバサダーを現地のセレブリティにするなどローカライズをしていますが、商品の品質や販売方法については一切妥協せず、日本のスタンダードをそのまま維持しています。特に台湾や中国本土では、日本製のプラチナリングが非常に高く評価され、現地のお客様に大変支持されています。

アイプリモリング

―現在、日本と海外での売れ筋商品やデザインに違いはありますか?

はい、違いは大きくあります。特に中国本土の市場では、ゴージャスで存在感のあるリングが人気を集めており、そのトレンドは顕著です。また、婚約指輪に使われるダイヤのカラット数においても日本と中国本土で大きな違いが見られます。

日本で婚約指輪を購入されるお客様の平均カラット数は0.25〜0.3カラットと言われていますが、中国では0.5〜0.7カラットが主流で、さらに1カラットのダイヤモンドも非常に人気ですね。

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

現在、私たちは近い将来のIPO実現に向けて具体的な準備を進めています。特に注力しているのがサステナビリティの強化であり、この取り組みが、IPOを成功させる上での重要な要素となると考えています。例えば、2022年にリニューアルしたアイプリモ銀座本店では、店舗設計に自然素材をできる限り使用し、その結果、ドイツの国際的デザイン賞German Design Award2023にて店舗デザインの特別賞を受賞するなど、サステナブルな取り組みが評価されています。今後もこうした環境に配慮したプロジェクトをさらに推進していく計画です。

また長期的な目標としては、アジア市場でのさらなる拡大に加え、アメリカ市場への進出も視野に入れています。ブライダルジュエリーだけでなく、アニバーサリージュエリーの分野でも成長を目指し、リングを一度ご購入いただいたお客様と、生涯を通じて続く信頼関係を築いていきたいと考えています。

―貴重なお話をありがとうございました。

アイプリモ銀座本店
教会を彷彿させる気品溢れる空間が特徴的なアイプリモ銀座本店。

アイプリモより25周年記念モデル新作セットリング『クロリス』が発売

2024年で25周年を迎えたアイプリモは、特別な婚約指輪・結婚指輪コレクション『クロリス』を8月2日より発売している。ギリシャ神話の春と花の女神から名を取ったこのコレクションは、咲き誇る満開の桜の花びらをイメージした柔らかく繊細なデザインが特徴だ。『クロリス』はアイプリモ国内全店舗にて販売されており、婚約指輪と結婚指輪をセットで購入できる特別なオファーも提供している。アイプリモ25周年を祝う象徴的なコレクションとして、見逃せない一品だ。

25周年記念モデル新作セットリング『クロリス』
25周年記念モデル新作セットリング『クロリス』
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