10月21日(現地時間)、イタリアのラグジュアリーブランド、グッチ(Gucci)が2026年クルーズコレクションをフィレンツェで開催することを正式に発表した。この決定は、ブランド創業者であるグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が1921年にフィレンツェで最初のレザーグッズショップを開いたことに敬意を表しており、ブランドのルーツに立ち返る象徴的なショーとなる。
ブランドの遺産と未来を結ぶショー
グッチのクリエイティブディレクター、サバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)は、ブランド発祥の地であるフィレンツェを今回の舞台に選んだ。この選択は、グッチの歴史と現代を結びつける試みであり、ブランドの深い伝統に根ざしながらも現代的な視点を提示するものだ。ブランドは、「(フィレンツェは)イタリアの職人技と先見的なクリエイティビティを体現し、(デ・サルノの)現代的なビジョンを再確認しつつ、ブランドの遺産と永続的な影響力に深く根ざしている」と声明で述べた。
2026年5月15日に開催されるこのコレクションのテーマは「Gucci Firenze」。ブランド創業から100年以上が経った今も、フィレンツェはグッチにとって特別な意味を持ち続けている。ショーの正確な場所は後日発表されるが、デ・サルノのクリエイティブなビジョンの下では2回目となるこのクルーズショーで、どのような革新的なデザインが披露されるのか期待が寄せられる。
フィレンツェとグッチの絆
フィレンツェは、これまでにもグッチの歴史において重要な役割を果たしてきた。デ・サルノの前任者であるアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)も、2018年にフィレンツェのピッティ宮殿でクルーズコレクションを発表している。また、グッチの本社はフィレンツェ近郊のカゼッリーナに位置し、2018年にはスカンディッチに「Gucci ArtLab」と呼ばれる革製品と靴の革新拠点を設立。さらに、ブランドの歴史的なアーカイブもフィレンツェにあるパラッツォ・セッティマンニに保存されており、ブランドの過去と未来をつなぐ場所として機能している。
なお、先週にはシャネルが2026年クルーズショーをイタリアのコモ湖で開催することを発表した。シャネルとグッチに続き、ここから他のブランドの2026年クルーズショーの詳細も続々と発表されていく予定だ。