エルメス(Hermès)、アトランタに新ブティックをオープン|活気ある都市と共鳴するアーティスティックな空間に

Hermès

10月30日(現地時間)、エルメス(Hermès)が米国、ジョージア州のアトランタに新ブティックをオープンした。新店舗は、高級ブランドを中心に取り扱うモール、フィップス プラザ(Phipps Plaza)内に位置し、アートと文化が息づくアトランタの街で、来訪者をエルメスの卓越したメティエ(職人技)の世界へと誘い込む。

新ブティックのファサードは、ジョージア州の赤い峡谷をイメージした濃茶からアーモンド色のグラデーションが施されたテラコッタブリックを使用。大きな窓にはシアーなパターン生地が掛けられ、内部には柔らかな光が差し込む演出が施されている。エントランスに足を踏み入れると、ベージュ、ブルー、グリーンのグラデーションが美しいフォーブルモザイクの床が広がり、グレックス照明がシルクとファッションジュエリーの輝く世界へと導いてくれる。

エントランス左側には、ホームウェアやレザーグッズ、乗馬コレクションの展示があり、右側には温かみのある赤いテラゾーで覆われたパフュームとビューティのコーナーが続く。また、靴の展示エリアは緑から自然なクレイへのグラデーションが施された円形ラグの上に配置され、その周囲には、ウィメンズとメンズのプレタポルテやジュエリー、時計のサロンが豊富に展開されている。

店内のインテリアは、パリの建築デザイン事務所、RDAIによるものだ。アトランタのストリートアートと自然の風景を取り入れたデザインは、広がりある開口部と中央の通路が自然な流れを作り出している。各部屋は柔らかなベージュや深いトープ、サーモンピンク、アースレッド、クレイといった色合いで装飾され、壁面には布地やコーティング など触覚的なディテールで空間全体にアクセントを加えている。

さらに、このエルメスの新たなブティックを美しく彩るのは、エミール・エルメスコレクションと現代写真コレクションから厳選されたアート作品の数々だ。フランス人アーティスト、レナ・ヒルトン(Lena Hilton)による抽象画が各部屋を活気づけ、アトランタのリズムと色彩を豊かに表現。また、イタリアのジャンパオロ・パーニ(Gianpaolo Pagni)による「ヒッポモビル(Hippomobile)」や、ギリシャのエリアス・カフロス(Elias Kafouros)による「シェバロスコープ(Chevaloscope)」も飾られ、個性的なアートが空間にさらなる魅力を添えている。

なお、この新ブティックのオープンは、エルメスが発表した2024年第3四半期の力強い業績報告と同時期に行われた。同四半期において、エルメスの総売上高は37億ユーロ(約3.99億ドル)に達し、前年同期比で11.3%の増加を見せた。他のラグジュアリーブランドが厳しい経済環境に苦しむ中、エルメスは1837年から守り続けてきた職人精神とヒューマニズムの価値を体現し、その唯一無二の存在感を際立たせている。