ピーター・ドゥ(Peter Do)がヘルムート ラング(Helmut Lang)のクリエイティブ・ディレクターを辞任

Peter Do

11月13日(現地時間)、デザイナーのピーター・ドゥ(Peter Do)が、ヘルムート ラング(Helmut Lang)のクリエイティブ・ディレクターを辞任することが明らかになった。彼が手がける最後のコレクションは2025年プレフォールシーズンになるという。

ブランドは公式声明で、「ピーター・ドゥが今月末をもってクリエイティブ・ディレクターを退きます」と発表し、「ピーター・ドゥは2023年にヘルムート ラングに加わり、新たな視点をもたらし、ブランドを新しい世代へと刷新しました。彼はブランドのミニマリズムのルーツを尊重しつつ、境界を押し広げるブランドの評判を強化しました」と続けた。

また同社の会長である柳井一海は、「ピーターの素晴らしいクリエイティブリーダーシップとビジョンに心から感謝し、今後のご活躍をお祈り申し上げます」とコメント。

これに対しドゥは「私のビジョンを支えてくれたヘルムート・ラングのチームに感謝します。ヘルムート・ラングの遺産を継ぐという特別な経験をさせていただいたことは忘れられないものとなるでしょう。柳さんには、この人生最大の機会を与えてくださったことに特別な感謝を捧げます」と、惜別の思いを表した。

ドゥは、自身のラグジュアリーブランドであるピーター ドゥ(Peter Do)を手がけると同時に、2023年5月にファストリテイリング傘下のヘルムート ラングのクリエイティブ・ディレクターに就任。同ブランドでウィメンズとメンズの両コレクションの指揮を執ってきた。在任中ドゥは、ブランドの歴史とモダンなトレンドを巧みに組み合わせ、シグネチャースタイルの再解釈を通じてヘルムート ラングの再生を図った。

ニューヨークファッションウィークで初披露されたドゥによる2024年春夏コレクションは、ニューヨーク・スタイルを象徴するウェアラブルなフォーマルウェアが特徴で、革新とクラシックの狭間でバランスを取ったアプローチが話題を呼んだ。その後も、2025年リゾートシーズンにかけてブランドの象徴的なスタイルを進化させ、日常に寄り添うカジュアルさとミニマリズムをミックスした新たな提案を行うことで、ヘルムート ラングのイメージをより親しみやすいものへと変えていった。

近年、ファッション業界では、クリエイティブ・ディレクターの辞任が相次いでいる。ピーター・ドゥが、ヘルムート ラングを去るニュースが伝えられた同日の朝には、デザイナーのフィリップ・リムが、自身のブランドである3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)のクリエイティブ・ディレクターを退任することが報道されたばかりであった。

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