11月18日(現地時間)、ラグジュアリー業界大手のケリング(Kering)は、2025年1月2日付でセドリック・シャルビット(Cédric Charbit)をサンローラン(Saint Laurent)の新CEOに、ジャンフランコ・ジャナンジェリ(Gianfranco Gianangeli)をバレンシアガ(Balenciaga)の新CEOに任命すると発表した。両氏はケリングの副CEOでブランド開発担当のフランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)に報告することになる。これにより、ベレッティーニは今後、ファッション、レザーグッズ、ジュエリーハウスの発展に専念する役割を果たすことになる。
セドリック・シャルビットは、2001年にプランタン(Printemps)でキャリアをスタートし、ゼネラルマーチャンダイジングマネージャーを経て、2009年にプッチ(Pucci)の副CEOに就任した。その後2012年にはサンローランに参加し、2016年からはバレンシアガのCEOとしてブランドの再構築と拡大を成功させた。今回、サンローランのCEOとして再び同ブランドに戻り、その豊富な経験とリーダーシップを活かし、ブランドのヘリテージやアイデンティティをさらに強化する使命を担うこととなる。
一方、ジャンフランコ・ジャナンジェリは、イタリアやフランスの多くの著名ラグジュアリーハウスで経験を積み、特にマーチャンダイジングとリテール分野で高い評価を得てきた人物である。2006年にボッテガ ヴェネタ(Bottega Veneta)でキャリアをスタートさせ、プラダ(Prada)やジバンシィ(Givenchy)での経験を積んだ後、2020年にはメゾン マルジェラ(Maison Margiela)のCEOに就任した。直近ではサンローランのチーフコマーシャルオフィサーを務めていたが、今回バレンシアガのCEOとして新たな挑戦を始めることになる。ブランドの知名度と市場拡大をさらに強化する役割を果たす予定である。
ケリングのフランチェスカ・ベレッティーニは、両氏の任命について次のように述べている。「セドリック氏はサンローランの独自性を深く理解しており、ブランドの成長と成功をさらに推進するために最適なリーダーであります。また、ジャンフランコ氏は、その広範な専門知識とビジョンを活かし、バレンシアガをさらに高い次元へ導くにふさわしい人物です。両者と長年密接に仕事をしてきた経験から、彼らが新たな役割で優れた成果を上げることに疑いはありません。」
また、ケリングのフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)会長兼CEOも以下のように述べた。「今回の変革により、我々の組織はさらに強化されます。適切なリーダーシップチームが整い、業界の課題に対応しながら長期的な成長を実現できる体制が整いました。」
サンローランとバレンシアガに新たなリーダーが誕生することで、ケリングのブランド群はさらなる発展が期待される。業界を代表する二人の経験豊富なリーダーが、各ブランドを次のステージへと導くであろう。