11月18日(現地時間)、LVMH傘下のセリーヌ(Celine)のグローバルコミュニケーションディレクターに、エミリー・ルブラン(Emilie Leblanc)が就任したことが明らかになった。今回の人事は、今年10月初めに行われたクリエイティブディレクター交代に続くブランド戦略の一環であり、重要なステップと位置づけられる。
ルブランは、ケリング(Kering)傘下で最大のフランスブランドであるサンローラン(Saint Laurent)からセリーヌに移籍することになった。ラグジュアリー界のリーダーであるLVMHグループの中核ブランドで新たな役割を担う。彼女はセリーヌのCEO、セヴリーヌ・メール(Severine Merle)の直属となり、同ブランドのエグゼクティブ委員会の一員としても活動することになる。
ルブランのキャリアは、長年にわたりラグジュアリーブランドのマーケティング分野で築かれてきた。サンローランでは2006年から2016年までの10年間にわたり、グローバルマーケティングおよび国際広告の責任者を務めてきた。
その後、彼女はLVMH傘下のジュエリーブランド、レポシ(Repossi)に移り、国際マーケティングディレクターとして1年間活動。2017年にサンローランに復帰すると、ワールドワイドマーケティング&メディアディレクターとして新たな章を開き、わずか数年で2度の昇進を果たすなど、さらなるキャリアアップを実現した。
また、ルブランのリンクトインのプロフィールによると、2004年からの2年間は、フランスのファッション誌『L’Officiel』を発行するエディション・ジャルー(Editions Jalou)で広告営業を担当していた。さらにそれ以前には、パリにある名門校のパリ政治学院(Science Po)で講師を務めていた経験もある。
今回の人事は、セリーヌのクリエイティブディレクターであったエディ・スリマン(Hedi Sliman)の退任から7週間後に行われた。スリマンの後任には、ポロ ラルフローレン(Polo Ralph Lauren)でデザイナーを務めていたマイケル・ライダー(Michael Rider)が選ばれ、2025年初頭から業務を開始する予定である。
スリマンの在任中、セリーヌは約5年間で売上を倍増させ、年間収益を20億ユーロ近くに押し上げるという目覚ましい成長を遂げた。新体制の下、セリーヌはさらなる革新と進化を遂げ、次なるチャプターを切り拓く準備が整ったと言えるだろう。