ジョゼフ(Joseph)、新クリエイティブディレクターにマリオ・アリーナを迎える

Mario Arena

11月27日(現地時間)、英国のコンテンポラリーファッションブランド、ジョゼフ(Joseph)は、新たなクリエイティブディレクターにマリオ・アリーナ(Mario Arena)を迎えることを発表した。アリーナは2026年春夏コレクションからジョゼフのデザインを手掛けることになり、このコレクションは来年末にリリースされる予定である。

ジョゼフは、ロンドンを象徴するブランドとして、洗練されたカシミアのニットやテーラードパンツ、クラシックながらもモダンなアパレルアイテムで長年愛されてきた。同ブランドは1966年にジョゼフ・エテッドギー(Joseph Ettedgui)がマルチブランドのコンセプトストアとして創業したのが始まりであり、1983年には自社ブランドの展開がスタート。創業当時から、エテッドギーの鋭い審美眼と先駆的なアイデアで業界をリードし、レディス・プレタポルテ、アクセサリー、フットウェアなどの上質なベーシックアイテムを中⼼に現代的なワードローブを⼥性たちに提供してきた。

ジョゼフのコレクションは、コンテンポラリーでありながら洗練された、気取らないエレガンスを体現している。その魅力の核にあるのは、極上の素材と卓越したクラフツマンシップが生む完璧なフィット感だ。こうしたすべてのアイテムに息づく細部へのこだわりは、ただの服以上の価値を与え、現代の女性のライフスタイルに寄り添うタイムレスな魅力を放ち続けている。

アリーナは今回の就任について、「ジョゼフ・エテッドギーが築いた革新性と豊かな伝統は、私のキャリアにおいて常に影響を与えてきました。このブランドの新しいビジョンを実現することが楽しみです」とコメント。

また、ジョゼフの最高経営責任者(CEO)であるバーバラ・カンポス(Barbara Campos)は、アリーナについて「彼の幅広い経験と才能は、ジョゼフの新たなステージに大きな力を与えるでしょう」と語っている。

アリーナはこれまで、JWアンダーソン(JW Anderson)でレディ・トゥ・ウェアやアクセサリー、ランウェイ向け製品のディレクションを務めるなど、ラグジュアリーファッションの最前線で30年以上のキャリアを積んできた。そのほか、ナヌシュカ(Nanushka)やクリストファー ケイン(Christopher Kane)といったブランドでも重要な役職を歴任し、自身のブランド「エンリスト(Enlist)」を立ち上げた経験もある。また、デザインコンサルティングスタジオ「アリーナ インターナショナル(Arena International)」を設立し、セリーヌ(Celine)やLVMHモエヘネシー ルイヴィトン(LVMH Moët Hennessy Louis Vuitton)などの大手ブランドとコラボレーションを行ってきた。

なお、アリーナの前任者であるアンナ・ルンドバック・ダイアー(Anna Lundbäck Dyhr)とフレデリック・ダイアー(Frederik Dyhr)は、2020年から共同でジョゼフのクリエイティブディレクションを務めてきた。夫妻はパリに拠点を構えていたが、ブランドがロンドンへ拠点を戻すタイミングで退任を決意した。

アリーナはロンドン南西部に設けられたブランドの新たなデザイン部門を拠点とし、アトリエやプロダクトチームと共にクリエイティブを進めていく。この部門には、ジョゼフの本社機能と同じ建物に集約されて、よりスムーズな連携が図れる環境が整っている。