英国ファッション協議会(British Fashion Council:BFC)は、2025年2月に開催されるロンドンファッションウィーク(London Fashion Week)の公式スケジュールに参加する全てのブランドに対し、エキゾチックレザーの使用を禁止する新たな基準を導入すると発表した。この基準は、同協議会が推進する「インスティテュート・オブ・ポジティブ・ファッション(Institute of Positive Fashion)」の一環であり、持続可能性と倫理的ファッションを推進することを目的としている。
英国ファッション協議会の政策・エンゲージメント担当副ディレクターであるデイヴィッド・リー=ペンバートン(David Leigh-Pemberton)は、自身のリンクトイン(Linkedin)で、「ファッションウィークのスケジュールに掲載されるためには、ブランドはイベントでコレクションにこの素材(エキゾチックレザー)を使用しないことを約束する必要があります」と言及。このルールは、英国ファッション協議会の「インスティテュート・オブ・ポジティブ・ファッション(Institute of Positive Fashion)」の一環として制定されたもので、持続可能性と倫理的なファッションの推進を目的とするだと伝えた。
また英国ファッション協議会は、今回の措置を通じて、環境負荷の低減や多様性、公平性、包括性(DE&I)を推進する姿勢をさらに強化する。サーキュラーエコノミーや低炭素社会への移行を含む社会的影響に取り組む姿勢は、多くのデザイナーやブランドからも支持されており、業界内で持続可能な実践を加速するため、ツールやリソースの提供を行い、デザイナーたちへの支援することを惜しまない意向だ。
動物の倫理的扱いを推進する団体、ピータ(PETA)の副社長イヴォンヌ・テイラー(Yvonne Taylor)は、英国ファッション協会がエキゾチックレザーの使用を禁止したことを称賛。「ワニ、トカゲ、ヘビ、その他の動物がその革のために撲殺されたり、串刺しにされたり、首を切断されたりするべきではないと認識した思いやりのある英国のデザイナーたちが、この新しい政策を推進したことを讃えます。ファッションの未来は動物に依存しないものであり、その未来はすでに始まっています」と強調した。
英国ファッション協議会は2023年12月、ロンドンファッションウィークでの毛皮使用を正式に禁止し、2024年2月以降のイベントからこの基準を正式にブランドの応募プロセスに組み込んでいる。
今回のエキゾチックレザーの禁止措置は、この毛皮禁止ポリシーをさらに拡大するもので、ランウェイ上での羽毛使用の是非に関しても現在議論が進行中だ。同協議会は、デザイナーや業界全体と協力し、持続可能性を重視した基準を継続的に進化させる方針を掲げている。