イタリアのラグジュアリーブランド、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)は、2025年7月に発表する「2025年オートクチュールコレクション」の舞台をローマに決定した。
これまでシチリア、プーリア、サルデーニャといったイタリアの各地で開催されてきたショーに続き、今回はローマの壮麗なロケーションで、アルタ・モーダ、アルタ・サルトリア、そしてファインジュエリーの最新作が披露される予定だ。詳細な開催場所はまだ公開されていないが、ローマの象徴的な場所がその舞台となり、コレクションにさらなる魅力を加えることは間違いない。
ローマを舞台とする2025年オートクチュールショーは、ドルチェ&ガッバーナとローマ市との協力によって実現する。「イタリアのグランドツアー」と称されたこの発表は、イタリアの歴史、風景、そしてオートクチュールの伝統を祝い、特にブランドのVIP顧客へ向けて、極めてエクスクルーシブな機会を提供するものだ。ローマは、イタリアの仕立てと職人技の優れた技術を世界に示す場となり、また、ブランドの季節ごとのイベントがローマの美しい街並みを巡る特別な旅として凝縮されることで、国際的な注目を集めるショーケースになることが期待される。
ドルチェ&ガッバーナは、2012年にオートクチュールプロジェクトを立ち上げて以来、パリ オートクチュールウィークからは距離を置き、イタリア国内でのみ発表を行ってきた。各地で開催されたショーは、イタリアの伝統的な仕立て技術と遺産を体現し、地元の職人技を紹介する重要な場ともなってきた。また、2014年には女性用のアルタ・モーダに加え、男性用のアルタ・サルトリアも登場し、その魅力をさらに広げた。
ドルチェ&ガッバーナの創業者でデザイナーのドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)とステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)は、「ローマはイタリアとその歴史への私たちの愛を体現した特別な街であり、すべての時代のアーティストやクリエイターにとって、常に、そしてこれからも尽きることのないインスピレーションの源です」と声明でコメント。
また、ローマ市長のロベルト・グアルティエリ(Roberto Gualtieri)は、この数日間にわたるイベントが、カトリック教会の聖年の祝賀期間と重なることに言及し、「来年7月に発表されるユニークなコレクションは、イタリア最高の職人技を表現したものであり、聖年の工事と『カプト・ムンディ(世界の中心)』の修復によって、さらに美しく現代的なローマで輝きます」と語っている。
ローマの副市長であるアレッサンドロ・オノラート(Alessandro Onorato)も、「ローマで開催することが絶対に必要だと考えたグローバルイベントです。ドルチェ&ガッバーナがローマで発表するのは初めてであり、再びローマがいかに魅力的な都市になったかを示しています。私たちは他の都市が提供できない最高のロケーション、ユニークな場所を提供しました。これは大きなプロモーションのショーケースとなり、巨大な経済的利益を生み出すでしょう」と述べた。
なお、ローマはファッション界の新たな中心地として注目を集めており、2025年5月にはディオール(Dior)もこの歴史的な都市で2026年のクルーズコレクションを発表する予定だ。