ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)、新クリエイティブディレクターにジュリアン・クラウスナーを任命

Dries Van Noten

12月9日(現地時間)、ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)は、待望の次章を切り開くべく、ジュリアン・クラウスナー(Julian Klausner)を新たなクリエイティブディレクターに任命したことを発表した。ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries van Noten)がクリエティブディレクターを退任してから、約半年の期間を経て選抜された33歳のクラウスナーは、今後、ウィメンズとメンズの両コレクションを率いていく。

クラウスナーは、ベルギーの名門校ラ・カンブル国立高等美術学院でファッションデザインを学び、2016年に学士号および修士号を取得。その後、メゾン マルジェラ(Maison Margiela)でキャリアをスタートし、2018年8月にドリス ヴァン ノッテンに入社した。以降、ウィメンズウェア部門でデザインや開発に携わり、ブランドの中心的な役割を担ってきた。

ヴァン・ノッテンは、「ジュリアンの創造性とビジョンに全幅の信頼を置いています。彼は単なる才能あるデザイナーではなく、私の退任後を任せるにふさわしい人物です。ブランドへの深い理解が、スムーズな移行と輝かしい未来をもたらすでしょう」と声明でコメント。

また、クラウスナーは、「このブランドの次なる章を率いることができる喜びと興奮は計り知れません。ドリスが築き上げた比類なき遺産は、無限のインスピレーションの源です。この伝統を守りながら、新たな挑戦を始めることを楽しみにしています」と意気込みを語った。

ドリス ヴァン ノッテンの歩みと未来への決断

ドリス ヴァン ノッテンは、1986年にアントワープでメンズラインを立ち上げたのが始まりだ。その後、1993年にはウィメンズラインを加えてパリのランウェイに進出し、「色彩やプリント、刺繍」によるユニークなデザインで知られてきた。2018年には、同ブランドの過半数の株式をスペインのプイグ(Puig)社に売却。ヴァン ノッテンはその後もブランドのクリエイティブ業務を継続してきた。

しかし、2024年6月、彼は最後のランウェイショーをもって日々の運営から退くという大胆な決断を下す。パリの観客を魅了したそのショーは、まさに彼の輝かしいキャリアの総括とも言える瞬間であり、ファッション史に深く刻まれる終幕となった。

Dries
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近年同ブランドは、ビューティーラインの立ち上げや、ニッチブランドとしての成長を遂げている。プイグ社は具体的なブランド別の売上を公表していないものの、第三四半期の報告によれば、同ブランドを含む高級ブランドが二桁成長を記録しているようだ。

なお、クラウスナーによる初のメンズウェア冬コレクションは、2025年1月にルックブック形式で発表される。また、2025年3月5日には、クリエイティブディレクターとして初のウィメンズランウェイコレクションが披露される予定だ。