ロサンゼルスを襲う大規模な山火事は、今もなお人々を脅かし、地域社会に深刻な被害をもたらしている。1月7日(現地時間)に発生した火災は、強力なサンタアナ風に煽られ、瞬く間に拡大した。パシフィック・パリセーズやアルタデナなどの地域では被害が甚大で、現時点で少なくとも16人が死亡し、約20万人の住民が避難を余儀なくされている。
被災した美容業界の著名人たち
今回の火災では、地域社会だけでなく、美容業界の著名な創業者たちにも被害が及んでいる。11:11 Mediaの創設者であり、新しいビューティブランド11:11 Beautyを立ち上げ予定のパリス・ヒルトン(Paris Hilton)は、自宅が全焼したことをSNSで報告。「この悲しみは言葉では表せない」と心境を語った。さらに、「多くの人が家を失い、ただの建物ではなく、そこにあった思い出が奪われた」と述べている。
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ウェイ(Ouai)やメイン(Mane)の創業者であるジェン・アトキン(Jen Atkin)も、自宅を焼失した一人である。「家が完全に壊滅した。多くの人が避難を余儀なくされ、不安が広がっている」と彼女はSNSで投稿し、現状の厳しさを伝えた。
また、ロサンゼルスのメイクアップアーティストであるニック・レノン(Nick Lennon)は、数万ドル相当のサロン機材やメイクアップキットを失った。「多くの人々からの心配や親切な言葉に感謝する。だが、この状況は何度も心を折る」と悲痛な胸の内を明かした。
美容業界が広げる支援の輪
この未曽有の災害に対し、美容業界の企業や創業者たちは迅速に支援活動を開始。被災地の復興を後押しするため、さまざまな形での支援が行われている。
寄付活動と物資提供
- ロード(Rhode):創設者ヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)は、カリフォルニア・コミュニティ財団やパサデナ・コミュニティ財団への寄付を表明。SNSを通じて募金方法や救援物資の提供先を共有し、「小さな行動が大きな違いを生む」と語った。
- タワー28(Tower28):創設者エイミー・リウ(Amy Liu)はブランドのオフィスを寄付ポイントとして開放。衣類や日用品の寄付を募り、被災者に直接届ける取り組みを進めている。
- ドルチェ グロウ(Dolce Glow):オフィス(住所: 1621 First Street, Unit 5, San Fernando, CA 91340)を支援物資の受け入れ拠点に設定。特に食料や衣類を優先的に収集し、迅速な配布を行っている。
- ビーケー ビューティー(BK Beauty):1月9日から11日までの売上純利益100%をカリフォルニア・コミュニティ財団に寄付。創設者リサ・ジェイ(Lisa J)は「ブランドとして地域社会に貢献することが使命」と語り、社員によるボランティア活動も行われている。
心のケアと食事の支援
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- バブル(Bubble):スキンケア製品を無償提供し、支援を希望する人々のために専用のメール窓口(aid@hellobubble.com)を設置。「被災者に安らぎの時間を提供したい」と述べている。
- タルト(Tarte):売上の一部を救援団体ワードセントラルキッチン(Word Central Kitchen)に寄付。同団体を通じて、被災者や消防士に温かい食事を届ける活動を支援している。
広がる支援活動
現地の消防当局によると、現在もなお、強風や乾燥した気候が消火活動を困難にしていることが伝えられている。ロサンゼルス消防局のクリスティン・クロウリー(Kristin Crowley)局長は「火災は依然として活発に燃え続けている」とし、市民に引き続き警戒を呼びかけている。
一方で、慈善団体や美容業界だけでなく、国際的な支援の輪も広がりを見せている。ロサンゼルス消防局財団やアメリカ赤十字社などが募金活動を行い、ボランティアを募集。また、日本の特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンも現地支援を開始し、物資提供やクラウドファンディングを通じて復興を後押ししている。
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