1月15日(現地時間)、ニューヨークを拠点とするラグジュアリーブランド、プロエンザ スクーラー(Proenza Schouler)を率いてきたジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)が、2025年1月31日をもってクリエイティブディレクターの座を退くことを発表した。ブランド創設から22年、ニューヨークファッションシーンの象徴的存在へと成長させた2人にとって、大きな転機となる。
プロエンザ スクーラーは2002年、パーソンズ美術大学の卒業制作として誕生した。バーニーズ・ニューヨークがその全コレクションを購入したことをきっかけに、2人の才能は一躍注目を集めた。それ以来、同ブランドは大胆なシルエット、職人的ディテール、時代を超えたエッジの効いたデザインで支持を集め、ニューヨークファッションウィークには欠かせない存在として確固たる地位を築いてきた。
また同ブランドは、2003年にCFDAペリー・エリス賞を受賞し、2007年、2011年、2013年にはCFDAの年間最優秀ウィメンズウェアデザイナー賞を獲得している。彼らのデザイン哲学は、常に実験的でありながらも、ブランドのコードを忠実に守り続ける姿勢が際立っており、クロエ・セヴィニー(Chloë Sevigny)やミシェル・オバマ(Michelle Obama)など、著名なファッションアイコンたちからも愛されるブランドであった。中でも、2008年に発表された「PS1」バッグは、機能性とスタイルを融合させた革新的なデザインでプロエンザ スクーラーの知名度を一気に押し上げた象徴的アイテムとして知られている。
マッコローとヘルナンデスは米WWDへの声明の中で、「プロエンザ スクーラーは私たち自身の物語を語るものであり、この22年間で私たちの人生とともに進化してきました」と語る。ブランド創設20周年を迎えた2022年には深い振り返りを行い、今回の退任を決意するに至ったという。
退任後も、2人はプロエンザ スクーラーの株主および取締役会のメンバーとしてブランドに関与し続ける予定だ。CEOのシラ・スヴェイク・スナイダー(Shira Suveyke Snyder)と共に新たなクリエイティブリーダーの選定を進めており、ブランドの運営は「途切れることなく継続します」と保証している。
さらに、2人の次のステージとして、スペインのラグジュアリーブランド「ロエベ(Loewe)」のクリエイティブディレクターに就任するのではないかという強い憶測が広がっているが、現時点で公式な発表は行われていない。
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