米国を代表するジュエリーブランド、ティファニー(Tiffany & Co.)と、米国ファッションデザイナー協議会(CFDA)が手を携え、新たな才能に光を当てるべく2024年に創設した「ジュエリーデザイナー賞(Jewelry Designer Award)」。その記念すべき初代受賞者として、デザイナーのジャミール・モハメッド(Jameel Mohammed)が選ばれた。
この賞は、デザイン業界における包括性を推進することに尽力している優れたアメリカ人ジュエリーデザイナーを称えるもので、モハメッドには50,000ドルの賞金とティファニー&カンパニーのデザイン部門での1年間の有給フェローシップが授与される。
華やかに彩られた受賞の夜
受賞を祝う舞台として選ばれたのは、ニューヨーク五番街の象徴であるティファニー旗艦店「ザ・ランドマーク(The Landmark)」だ。この特別な夜に、グローバルDEIB担当副社長ステファニー・ウェダ=クルーズ(Stéphanie Oueda-Cruz)、CFDAのスティーブン・コルブ(Steven Kolb)CEO、そしてティファニーのCMOアンドレア・デイビー(Andrea Davey)がジャミールを称え、賞を手渡した。
カクテルレセプションには、選考委員やデザイン業界を代表するゲストが集結し、華やかな雰囲気の中、ティファニーとCFDAの掲げるビジョンが新たな形で具現化された。

今回ジュエリーデザイナー賞の初代受賞者となったジャミールは、受賞の喜びについて「ティファニーは、アメリカンラグジュアリーブランドとしての力を持っています。私はアメリカンラグジュアリーデザイナーとして、この場にいられることを本当に嬉しく思います」と伝えている。
「伝統」と「革新」の美しき融合
同ジュエリーデザイナー賞は、2024年10月から2025年1月までのプログラム期間中に10名の参加者を選出し、ティファニーの伝統と創造性をテーマにした最終プレゼンテーションを実施した。参加者は、デザインチームとの月例メンタリングセッションに参加し、「ザ・ランドマーク」やジュエリーデザイン・イノベーションワークショップ(JDIW)の見学、さらにビジュアルマーチャンダイジング、ジュエリートレンド、ブランドアイデンティティ、サステナビリティ、宝石に関する特別講義を受講した。
今回のプログラムに参加したのは、アンジー・マレイ(Angie Marei)、デイビッド・ペリー(David Perry)、イアン・デリュッカ(Ian Delucca)、ジャミール・モハメッド(Jameel Mohammed)、ハイ・ヴー(Hi Vu)、マギー・シンプキンス(Maggi Simpkins)、マリヤ・マクノートン(Malyia McNaughton)、マーヴィン・リナレス(Marvin Linares)、パメラ・ザモア(Pamela Zamore)、シモーネ・カリー(Symoné Currie)の10名。


CFDAのコルブCEOは、「このプログラムは10名のデザイナーだけでなく、この場を超えて次世代に希望を与えるものです。この初の賞は、ティファニーとCFDAのDEIBプログラムの一環として、多様性に欠けるデザイナーや機会に恵まれない方々を支援することを目的としています」と、同プログラムの意義について述べている。
さらに、ティファニーのウェダ=クルーズは、「この賞は、本当にユニークで前例のないものです。今夜ここで行われていることは、この場を超えて、全てのアメリカンデザインの才能に力強いメッセージを送ります。アメリカンデザインを向上させ、世界に強いメッセージを発信できると信じています」と語った。
本プログラムは、ティファニーの「Tiffany Atrium」とCFDAの「CFDA Impact」という両団体の社会的インパクトプラットフォームの一環であり、ジュエリー業界における革新と卓越性を追求する姿勢を示すものだ。ジャミール・モハメッドの活躍を皮切りに、今後も才能あるデザイナーが国際的な舞台で輝く未来が期待される。
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