2月4日(現地時間)、韓国大手ビューティーリテーターのオリーブヤング(Olive Young) は、米国市場の拡大を加速させる為、カリフォルニア州ロサンゼルスに米国子会社「CJロジスティクス(CJ Olive Young USA)」 を設立したことを明らかにした。これにより同社は、世界最大のビューティーマーケットである米国市場へ本格的に進出していく。
米国市場を見据えた戦略的拠点
同社は、米国子会社を通じて初のオフライン店舗開設を計画しているという。具体的な出店場所やオープン時期は未定だが、同社は市場調査を進めながら、現地の消費者に適した購買体験の提供を目指す。さらに、物流体制の強化を図ることで、より安定した供給網の構築を進める意向だ。
オリーブヤングの関係者は、「現時点では、グローバル配送は韓国の安城(アンサン)センターが担い、自社ブランド製品も管理しています。しかし、今後は米国内に物流センターを設立し、市場での存在感を強化するとともに、より安定した供給体制を構築し、消費者の利便性を向上させる計画です。そのために、CJロジスティクスの米国法人と協力する予定であります」と述べている。
K-ビューティー市場の成長と米国の需要
韓国食品医薬品安全処のデータによれば、2020年から2023年にかけて、韓国コスメの米国向け輸出は年間20%以上の成長率を記録。加えて、米国の人口の約40%が10代から30代のビューティートレンドに敏感な世代であることから、オリーブヤングは市場の拡大に大きな可能性を見出している。
また、グローバル市場調査会社 ユーロモニター・インターナショナル(Euromonitor International) によると、2023年の米国ビューティーマーケットの規模は1,200億ドル に達し、世界全体の7,400億ドル市場の約21%を占めている。これは、2023年の韓国ビューティー製品の総輸出額102億ドルの10倍以上にあたる規模であり、K-ビューティーの需要が今後も高まることが予想される。
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Eコマースとオフライン店舗の両軸で市場開拓
オリーブヤングは、これまでオンライン販売を中心に150カ国以上に製品を展開 してきた。特に北米市場では、Eコマースの普及と若年層の購買力の高さが売上を牽引している。同社のオンラインプラットフォーム 「Olive Young Global Mall」 では、米国とカナダの消費者が主な購入層となっており、売上の多くを占めているようだ。
同社は、米国市場に向けて、決済システムの最適化や商品情報のローカライズを進め、より利便性の高いオンラインショッピング環境を構築することを計画。さらに、データ分析を活用し、米国消費者に特化した商品ラインナップとマーケティング戦略を強化する。
オリーブヤングのCEO、イ・ソンジョン(Lee Sun-jung) は、「米国子会社の設立は、パートナーブランドと共に新たな成長機会を探る上での重要なマイルストーンです。また、K-ビューティー業界の持続的な成長を支える『成長ブースター』の役割を果たします」と、コメントしている。
現在、オリーブヤングは韓国内で1,360以上の実店舗を展開しているが、今後は米国市場においてもオフライン店舗とオンライン販売の両軸でさらなる成長を目指す方針だ。
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