ジル サンダー(Jil Sander)、新クリエイティブディレクターにシモーネ・ベロッティが就任

Simone Bellotti, Jil Sander

3月10日(現地時間)、ジル サンダー(Jil Sander)は、新たなクリエイティブディレクターとして、シモーネ・ベロッティ(Simone Bellotti)を迎えることを発表した。ブランドは、先月開催した2025年秋コレクションをもって、ルーク・メイヤー(Luke Meier)&ルーシー・メイヤー(Lucie Meier)夫妻がクリエイティブディレクターを退任することを明らかにしたばかりだった。

新たに就任したシモーネ・ベロッティは、アート、写真、音楽をインスピレーションの源とし、徹底したリサーチに基づくデザインアプローチを得意とするデザイナーとして知られている。彼はこれまで、グッチ(Gucci)で16年間にわたりデザインに携わり、その後ボッテガ ヴェネタ(Bottega Veneta)、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)、ジャンフランコ フェレ(Gianfranco Ferré)、AF ヴァンダーヴォースト(AF Vandevorst)など、イタリアおよびアントワープの名だたるブランドでキャリアを積んできた。直近ではバリー(Bally)のクリエイティブディレクターを務め、伝統あるブランドに新たな息吹を吹き込んだ実績を持つ。

OTBグループの会長であるレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)は、今回の任命について「シモーネは豊富な経験と独自の才能を持ち、この新たな旅をスタートします。ともに時間を過ごす中で、ジル サンダーの戦略的ビジョンとミッション、そしてブランドを象徴する革新性と洗練の価値観を共有するに至りました」とコメント。

また、ブランドは声明で、「ディテールへの鋭いこだわりを持ち、アーカイブのリファレンスを革新的な方向へと昇華させる能力を備えています」とベロッティのクリエイションに期待を寄せている。

ベロッティは、この就任に際して、「ジル サンダーという歴史あるブランドに加わることができ、大変光栄に思います。このブランドは独自のアプローチと強いアイデンティティによって、新たな美学を創り出し、デザイン界に多大な影響を与えてきました。レンツォの信頼に感謝し、ブランドの可能性を最大限に引き出すことに貢献したい」と意気込みを述べた。

なお、親会社のOTBグループでは、フェンディ(Fendi)の会長兼CEOを務めたセルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)を、OTBのチーフストラテジーオフィサーに任命したことが発表されている。ブランドの進化を推し進める体制が強化される中、ベロッティが新たなクリエイティブディレクションを担うことで、ジル サンダーがどのような未来を切り拓いていくのか、その動向が期待される。

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