ニューヨーク発のファッションブランド、ボーディ(BODE)がパリに海外初の旗艦店をオープン

BODE

ニューヨーク発のファッションブランド、ボーディ(BODE) は、パリ ファッションウィーク2025年秋冬の開催期間中に、海外初の旗艦店をパリにオープンした。ニューヨーク、ロサンゼルスに続き3店舗目となるこの店舗は、創設者兼デザイナーの エミリー・アダムス・ボーデ・オージュラ(Emily Adams Bode Aujla) が約9年の歳月をかけて実現させたものだ。

歴史と現代が交差するロケーション

新店舗は ヴァロワ通り(Rue de Valois) に位置し、フランス文化省やパレ・ロワイヤルの庭園に隣接する歴史的エリアに佇む。元レストランだった空間を活かし、ブランドの持つ独自の世界観が反映された。

「時間をかけて最適な場所を探しました。この物件は、求めていた広さがあり、パレ・ロワイヤル周辺のショップにも近く、さらに広いショーウィンドウがあるのが決め手になりました。特に Place Valois(プラス・ヴァロワ) に面した窓があるのは魅力的でした」と、ボーデ・オージュラは CFDA のインタビューで語る。

アメリカン・クラフトとフレンチ・エレガンスの融合

店舗デザインは、夫でありビジネスパートナーでもある アーロン・オージュラ(Aaron Aujla) が率いる グリーン リバー プロジェクト(Green River Projects) が担当。夫妻はニューヨークとパリを行き来しながら、空間の細部までこだわり抜いたという。エミリーはニューヨークからデザインを練り、アーロンは幾度となくパリを訪れ、現地の施工管理を従兄弟が担った。

店内はオールホワイトを基調に、トロンプ・ルイユ(だまし絵) 風の大理石やウッドパネルの壁がアクセントを加える。アンティークのフリンジ付きプリーツランプやアーチ型のヴィンテージミラーが、クラシックでありながら現代的なムードを演出。

特にインスピレーションの源となったのは、フランスのホテル経営者でありながらアメリカのアウトドア文化を愛した シャルル・リッツ(Charles Ritz)の美学であった。彼の世界観を反映し、フランスの老舗、ペゾン・エ・ミシェル(Pezon et Michel)の竹製フィッシングロッドや籠がディスプレイされ、空間には独自のストーリーが添えられている。

家具やディスプレイには、フランス製シルクや一点もののシャツ地を使用したソファ、アメリカで買い付けたフランス製アンティーク家具、さらにはフランス国立銀行から払い下げられたテーブルなど、歴史とモダンが交差するアイテムを厳選。ボーディ家の家族写真が飾られることで、温かみのある空間が完成した。

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限定アイテムが揃う特別なショップ

また、パリ店のオープンを記念し、ブランドの核である ヴィンテージテキスタイルの再構築 を体現する限定アイテムが展開されている。一世紀以上前のフレンチリネンを使った一点ものの服や、ピアノショールをカミソールにリメイクしたアイテム、ランジェリーを再構築したカフタン、ハンドタイド・フライ(手巻きの釣り針)を装飾したネクタイなどが並ぶ。さらに、伝統的なフレンチベレーや、エッフェル塔刺繍入りのコットン製Tバック(180ユーロ)といった遊び心あふれるアイテムもある。

ユニークな素材使いや独創的なデザインは、ボーディならではの視点が詰まったもの。この新店舗は、単なるショップに留まらず、ブランドの哲学が息づく特別な空間として、新たなファッションの拠点となっていくだろう。

【Bode Paris】

住所:6, Rue de Valois, 75001, Paris, France
営業時間:午前11時〜午後7時

 

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