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環境活動家であり起業家のスージー・エイミス・キャメロン（Suzy Amis Cameron）が、このほど、新たな企業「インサイド アウト（Inside Out LLC）」を設立した。同社は、「ビジネスが環境のためにできること」を追求するウェイファインディング・コレクティブとして、持続可能なソリューションを開発することを目的としたものだ。
インサイド アウトは、サイエンス・リサーチ・テクノロジー、ファッション・テキスタイル・ホーム、フード、エデュケーション、メディア、ウェルネスの6つの事業領域を軸に展開。環境に配慮したイノベーションを取り入れながら、ビジネスとしての成功と社会・環境への貢献を両立させることを目指している。この会社の立ち上げにあたり、エイミス・キャメロンは 自身の資金6,500万ドル（約970億円） を投じ、さらに 3億ドル（約4,500億円）の資金調達 を進めている。
「Inside Outは単なる企業ではなく、地球と人々との関係を再構築するムーブメントです」 と、エイミス・キャメロンは語る。
「私たちは利益と目的を一致させ、イノベーションによって回復を促進するという新たな基準を確立します。科学、創造性、そしてコラボレーションを通じて、未来の世代のために持続可能な解決策を構築します。課題をチャンスに変え、ポジティブな影響を遺す旅の始まりです。」
インサイド アウトのファッション分野での取り組み
インサイド アウトのファッション事業では「IOファッション・テキスタイル・ホーム（IO FTH）」として展開し、環境に配慮した新しいファッションの基準 を打ち出している。この分野のCEOには、サステナブルファッションの先駆者である マッテオ・ワード（Matteo Ward） を起用。ワードは、環境に優しいファッションブランド「ラッド（WRAD）」の創業者でもあり、インサイド アウトはこの企業を買収した。これにより、ヨーロッパで活躍する環境専門のファッションチームが、インサイド アウトのグローバルネットワークに加わった。
また、IO FTHでは、環境負荷を減らす新しい技術を持つ企業への投資も進行中だ。その一例が、カーボン・ネガティブ（環境負荷ゼロを超えて、二酸化炭素を削減する）な仕組みを持つ「シープ社（Sheep Inc.）」 や、ニュージーランドの環境技術企業「ルビスコ（Rubisco）」である。特にシープは、シリーズAの資金調達で500万ポンド（約9.5億円）を獲得しており、インサイド アウトが主要な投資家として支援している。
ビジネスとしての成功と環境配慮を両立する新しい形
こうしたインサイド アウトの取り組みは、単なるビジネスの成功を超えて、企業が社会や環境にどのような影響を与えるかを真剣に考える新しいビジネスモデルを提案するものだ。
「インサイド アウトは、ビジョンと実行力が融合した結果です」と、マネージングディレクターのエリック・スタンヴィック（Erik Stangvik）は語る。
「大きなアイデアを、実際に人々や地域、地球に良い影響をもたらす解決策へと落とし込むことが私たちの使命です。事業のどの分野でも、新しい発想・協力・責任を大切にし、影響力のあるビジネスを生み出しながら収益性も確保していきます。重要なのは、何を作るかだけでなく、どのように作るかです。」
また、CFOのブレア・ニッペル（Blair Knippel）は、投資家へのアプローチについて次のように語る。
「インサイド アウトは、財務的な成功と社会的な変革の両方を目指す企業 です。利益・人々・地球のバランスを考える投資家を惹きつけ、持続可能な成長と価値創造の新たな基準を確立します。」
環境とビジネスの両立を実現するエコ・インダストリアル・ハブ構想
さらに、インサイド アウトは、ニュージーランドで「カーボン・ネガティブでありながら、人々の生活にも良い影響を与える工業地帯（エコ・インダストリアル・ハブ）」を開発する計画も進めている。このプロジェクトは、環境に負担をかけずに 持続可能なビジネスを実現するモデルケース となることを目指すものだ。
サステナビリティを軸に、イノベーションと商業的成功の両立を目指すインサイド アウトのプロジェクトが、今後のファッション業界にどのような影響を与えるのか、注目をしていきたい。
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