スワロフスキー(SWAROVSKI)、2024年売上6%増—ラボグロウンダイヤモンドが2倍以上の成長を記録

スワロフスキー(SWAROVSKI)

3月20日(現地時間)、オーストリアのクリスタルブランド、スワロフスキー(Swarovski)は、2024年の業績を発表し、年間売上が19億600万ユーロ(前年比6%増)を記録し、ブランドの改革が着実に進んでいることを明らかにした。特に第4四半期はオーガニック成長率11%と好調に推移し、5年ぶりに営業利益が黒字化した。

LUXignite戦略の成果が業績を牽引

スワロフスキーは近年、「LUXignite戦略」のもと、ブランドの伝統と現代の文化的価値を融合させた「ポップ・ラグジュアリー」という独自のポジショニングを確立。この戦略が功を奏し、ブランドの魅力度は過去最高を記録し、収益性の向上にも大きく貢献している。

CEOのアレクシス・ナサール(Alexis Nasard)は、この成果について次のように語る。

「この力強く持続的な業績改善は、LUXignite戦略の有効性を証明し、スワロフスキーが卓越した実行力を持っていることを示しています。困難な市場環境においてこのような成果を達成できたのは、世界中のスワロフスキーの従業員やパートナー、そして取締役会や株主の支えによるものです。」

さらに、2025年に向けて、「不安定な市場環境が続くことが予想されるが、創業130周年を迎える今年は、戦略の着実な遂行、卓越したクリエイティビティ、戦略的投資、そして財務の厳格な管理に引き続き注力します」と強調した。

ジュエリー事業が9%成長、クリエイテッド・ダイヤモンドが急伸

スワロフスキーのジュエリー事業は前年比9%のオーガニック成長を達成し、市場全体の成長率の3倍以上を記録。さらに、ラボグロウンダイヤモンドであるスワロフスキー・クリエイテッド・ダイヤモンド(Swarovski Created Diamonds)は、前年の2倍以上の売上を記録し、この分野におけるブランドの存在感を一層強めた。

地域別の成長を見ると、ヨーロッパは11%増、アメリカは10%増と好調。一方で、中国経済の減速が影響し、アジア市場の成長は3%にとどまったが、全体としては堅実な成長を維持している。

SWAROVSKI
Courtesy of SWAROVSKI

戦略的な施策がブランド価値を加速

スワロフスキーの2024年の成長を支えたのは、新たな製品展開と戦略的マーケティングにある。中でも特に次の取り組みが成功を後押ししたと言える。

こうした施策が功を奏し、スワロフスキーは2024年に過去最高レベルのブランド魅力度を記録。また、従来の顧客層だけでなく、新世代の消費者層にも強い訴求力を発揮した。

創業130周年を迎えるスワロフスキー

2025年、スワロフスキーは創業130周年を迎える。同社は「130 Years of Joy(130年の歓び)」をテーマに掲げ、ブランドの歴史と未来の方向性を改めて打ち出す方針だ。

さらに今年の重点目標として、収益性の向上、ブランド価値のさらなる強化、顧客体験の革新、そして財務の健全性維持を挙げる。また今後も、「ポップ・ラグジュアリー」戦略を軸にし、伝統と革新を融合させながら新たな市場を開拓していく方針である。

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