ミュグレー(Mugler)、新クリエイティブディレクターにミゲル・カストロ・フレイタスを起用

Miguel Castro Freitas

3月25日(現地時間)、パリを拠点とするファッションハウス、ミュグレー(Mugler)が、新たなクリエイティブディレクターに、ミゲル・カストロ・フレイタス(Miguel Castro Freitas)を起用したことを正式に発表した。これにより、7年間にわたりブランドを牽引してきたケイシー・カドワラダー(Casey Cadwallader)は3月末で退任する。

セントラル・セント・マーチンズ(Central Saint Martins)のウィメンズウェア科を2004年に卒業したフレイタスは、キャリア初期にジュリー ヴァーホーヴェン(Julie Verhoeven)、イヴ サンローラン(Yves Saint Laurent)、ジバンシィ(Givenchy)、ランバン(Lanvin)といった著名ブランドで経験を積んだ。その後は、スポーツマックス(Sportmax)、ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)、クリスチャン ディオール クチュール(Christian Dior Couture)といった名門ブランドでシニアデザイナーとしてのキャリアを重ねてきた。また、若かりし頃にはダンサーとしても活動しており、その背景は創業者マグリット・ティエリー・ミュグレー(Manfred Thierry Mugler)にも通じる共鳴を感じさせる。

フレイタスは就任に際し、「ミュグレーという壮麗なメゾンに加わることができ、大変光栄です」と述べ、「20世紀を代表するクチュリエの一人であるミュグレー氏は、ファッションの力とその限界を再定義しました。この偉大なヘリテージに、自分自身のビジョン、ストーリー、感情を注ぎ込んでいくことが楽しみです」と意気込みを伝えた。

ミュグレーのグローバルブランドプレジデントであるダニエル・ラハナ=アイデンバウム(Danièle Lahana-Aidenbaum)は、フレイタスの就任に関し、「ミゲルはミュグレーの精神を体現している人物です。ブランドDNAへの深い理解と、彼の創造性・才能が、今回の選出の決め手となりました」と述べている。

また、ファッション部門マネージングディレクターのエイドリアン・コーサン(Adrian Corsin)は、「卓越したテーラリングとフルウ(柔らかなドレスメイキング)の技術、そして彼独自のビジョンを兼ね備えた才能。ミュグレーのクチュール的コードとヘリテージへの深い理解と愛は、ブランドを未来へと導く無限のストーリーテリングの源になるでしょう」と称賛の言葉を贈った。

一方、カドワラダーは在任期間中、メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)、レディー・ガガ(Lady Gaga)などの著名人とコラボレーションし、演出性と革新性を兼ね備えたコレクションでブランドの再構築に尽力してきた。彼の手がけたファッションフィルムやランウェイは、現代のボディ・セレブレーションを象徴する存在であった。

カドワラダーは退任にあたり、「ミュグレーは唯一無二の存在であり、現代文化の中でその意味を探求することは刺激的でした。このビジョンを実現してくれたチーム、協力者、友人たちに心から感謝しています」とコメント。

なお、フレイタスによる初のコレクションは、2025年秋に開催予定のパリ ファッションウィークで、2026年春夏シーズンとして発表される予定である。

 

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