ケリング アイウエア(Kering Eyewear)、イタリアの老舗メーカー「ヴィサード」買収と「ミストラル」への出資を発表

Kering Eyewear

4月3日(現地時間)、ケリング アイウエア(Kering Eyewear)は、イタリアのベッルーノ地区に拠点を置くアイウエアメーカー「ヴィサード(Visard)」の全株式取得および「ミストラル(Mistral)」への少数株主としての出資契約を締結したことを発表した。この契約により、ケリング アイウエアはヴィサードを完全子会社化し、ミストラルについても2030年には完全取得の可能性を含めた戦略的提携を進める構えだ。

両社は、それぞれ1985年(ヴィサード)および1991年(ミストラル)に創業し、世界有数のアイウエア生産地であるベッルーノ地区で長年にわたりクラフツマンシップを磨き上げてきた。ヴィサードはおよそ75名の職人を抱え、インジェクションプラスチックによるフレーム製造に強みを持つ。一方のミストラルは約120名のスタッフを擁し、アセテート素材の加工における高度な技術と革新性で知られる存在だ。

いずれの企業も、ケリング アイウエアが設立された2014年以降、同社にとって重要な製造パートナーであり続けてきた。今回の合意は、単なる資本関係の強化にとどまらず、同社の産業戦略全体の深化を示すものと位置づけられている。

また、2014年にケリンググループの一員として設立されたケリング アイウエア(Kering Eyewear)は、グッチ(Gucci)、カルティエ(Cartier)、サンローラン(Saint Laurent)など14の名だたるブランドのアイウエアを手がけている。自社ブランドとしてはリンドバーグ(LINDBERG)、マウイ ジム(Maui Jim)、ジール オプティクス(Zeal Optics)を展開。ラグジュアリーアイウエア市場における最重要プレイヤーとして、設計から開発、流通に至るすべてを担っている。

ケリング アイウエア創業者であり、社長兼CEOを務めるロベルト・ヴェドヴォット(Roberto Vedovotto)は、この買収に関して、次のようにコメント。

「長年にわたり、ヴィサード、ミストラル、そしてそれぞれの創業者たちは、比類なき品質と技術的専門性をもってケリング アイウエアの成功に多大な貢献をしてきました。我々はヴィサードを正式にケリング アイウエアに迎え入れ、ミストラルとは今後の発展に向けたパートナーシップを結ぶことを大変誇りに思います。この取引は、アイウエア産業の中心地であるベッルーノ地区の優れた人材への支援を継続し、技術革新と職人技の推進にさらに投資していくという当社のコミットメントを表すものです。」

なお、同取引は、2025年第3四半期に、関係する競争当局による承認を経て正式に完了する予定である。

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