サイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)が手がけるジャックムス(Jacquemus)は、このほど、ロサンゼルスのウエストハリウッドに待望の新店舗をオープンした。所在地は、メルローズアベニュー8804番地、ロバートソン・ブルバードとの角地に位置する。
この新たな旗艦店は、約2,800平方フィートの広さを誇り、ヴォールト天井が開放感を生み出す空間に仕上げられている。店内の中央には、鮮やかなイエローリネンで覆われたロングソファが並び、南仏プロヴァンスを思わせる温かみのある雰囲気が漂う。床はパリのクラシックな寄木細工に着想を得たヘリンボーン柄を石材で表現され、フランスとアメリカ両方のエッセンスが巧みに融合している。

オープンに合わせて、ジャックムスの店舗前には黄色い花やバナナ、レモンで彩られたプロヴァンス風のマーケットが出現した。バナナをモチーフとした演出は店舗内にも及び、バナナ型のモチーフを取り入れたアクセサリー「Boucles Bananes」や、ティンバーランド(Timberland)とのコラボによるユニセックスボートシューズなどが揃う「La Croisière」コレクションも展開。さらに、ヨガマット、縄跳び、ダンベル、水筒といったフィットネスアイテムもラインナップされ、ロサンゼルスのウェルネス文化に寄り添うユニークな提案を行った。
さらに、空間を彩るアートにも注目したい。ジャン・リュルサ(Jean Lurçat)の「Le coq sur fond jaune」や、ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)による絵画「Odalisque」、ブロンズ彫刻「La petite laveuse」など、こうした作品は全て、サイモン・ポート・ジャックムス自身のコレクションから厳選され、展示されている。さらに、ジャン・ロワイエール(Jean Royère)の「Chaise Croisillon」やフランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)のテーブルランプも空間にアクセントを加えている。
View this post on Instagram
今回の新店舗について、サイモン・ポート・ジャックムスは自身のSNSで「母の名前を冠した店舗をオープンできることはとても特別な気持ちです。愛を送ってくれてありがとう。本当に特別な気持ちです」と心境を明かしている。また、「すべてを支えてくれた素晴らしいチームに感謝を」と、チームへの感謝の意も綴った。
オープニングイベントには、ロリ・ハーヴィー(Lori Harvey)、ローラ・ハリアー(Laura Harrier)、ニコラス・アレクサンダー・チャベス(Nicholas Alexander Chavez)、ドリー・ヘミングウェイ(Dree Hemingway)、コール・スプラウス(Cole Sprouse)らがジャックムスの装いで登場し、会場を盛り上げた。
今回のロサンゼルス店オープンは、ジャックムスがロレアル(L’Oréal)と提携して進めるフレグランス&ビューティーライン開発計画、そして元セリーヌ(Celine)のサラ・ベナディ(Sarah Benady)をCEOに迎えるなど、ブランド成長に向けた大きな動きと軌を一にしている。
今後はマイアミにも新店舗を展開予定であり、ジャックムスの勢いはますます加速していく見通しだ。
Copyright © 2025 Oui Speak Fashion. All rights reserved.