デヴィッド・ベイリー(David Bailey)、スペイン初の大規模個展「Changing Fashion」開催へ ─ MOP財団が主催

Jean Shrimpton 1965. %C2%A9 David Bailey

イギリスを代表する写真家、デヴィッド・ベイリー(David Bailey)が、6月28日にスペインで初となる大規模な個展を開催する。「デヴィッド・ベイリー:チェンジング ファッション展(David Bailey’s Changing Fashion)」と題された同展は、マルタ・オルテガ・ペレス(Marta Ortega Pérez)が率いるMOP財団が主催を務め、スペイン・ガリシア州ア・コルーニャの同財団展示スペースで幕を開ける。

デヴィッド・ベイリーは、1960年代ロンドンにおける文化的革命の中心人物であり、ファッション写真とポートレート写真の歴史を大きく塗り替えた存在だ。同展では、140点以上の作品とともに、1960〜70年代を駆け抜けたロンドンの熱狂を、まるでタイムカプセルのように再現する。

マルタ・オルテガ・ペレスは本展について、次のようにコメント。

「デヴィッド・ベイリーは、ファッション写真に新たなルールを打ち立てた唯一無二の存在です。彼の作品は、スタイル、写真、そして文化そのものを根底から変革しました」

「デヴィッド・ベイリー:チェンジング ファッション展」は、MOP財団が手掛ける世界的展覧会シリーズの第5弾にあたる。同財団はこれまでに、ピーター・リンドバーグ(Peter Lindbergh)、スティーヴン・マイゼル(Steven Meisel)、ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)、アーヴィング・ペン(Irving Penn)といった名だたる巨匠たちの展覧会を成功させてきた。今回もまた、写真史に新たな1ページを刻む試みとなる。

展示は、モデルのジーン・シュリンプトン(Jean Shrimpton)を捉えたシリーズからスタートする。彼女はベイリーのミューズとも言われ、共に60年代のスタイルアイコンとなった存在である。さらに、1965年に発表された代表作『Box of Pin-Ups(ボックス・オブ・ピンナップス)』にも焦点を当て、ミック・ジャガー(Mick Jagger)、マイケル・ケイン(Michael Caine)、クレイ兄弟(Ronnie and Reggie Kray)など、当時のベイリー独自の交友を象徴するロンドンの華やかなセレブリティ36名作品群が展示される。

さらに、会場にはベイリーのスタジオの雰囲気を伝える記録資料も登場。当時ヴォーグ誌の編集者だったダイアナ・ヴリーランド(Diana Vreeland)は、彼のスタジオについて「アーヴィング・ペンのスタジオが大聖堂だとすれば、デヴィッド・ベイリーのスタジオはナイトクラブのようだった」と語る。

同展では、「Box of Pin-Ups」を再構築した特別映像作品の上映や、1976年にデイヴィッド・リッチフィールド(David Litchfield)とともに創刊した伝説の雑誌『Ritz』に着想を得た出版物の配布も予定されている。

【展覧会概要】
展覧会名:「デヴィッド・ベイリー:チェンジング ファッション展」
会期:2025年6月28日〜
会場:MOP財団 展示スペース(スペイン・ガリシア州ア・コルーニャ)

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