6月10日(現地時間)、ケリング(Kering)傘下のケリング アイウエア(Kering Eyewear)は、イタリアのレンズメーカー「レンティ(Lenti)」を買収したと発表した。これにより、同社はサングラスレンズにおける自社開発・製造体制の強化を図り、産業基盤のさらなる拡充へと踏み出す。
レンティは1996年よりアイウエア業界大手サフィロ(Safilo)の傘下にあり、イタリア・ベルガモを拠点とする。現在、約100名の従業員を擁し、サングラスレンズ、バイザー、照明機器、さらには自動車・オートバイ業界向けの保護コンポーネントまで、視覚の保護および補正を目的とした成形加工や表面処理の分野で高い技術力を誇る。
今回の買収は、ケリング アイウエアが推進する産業戦略の一環であり、「メイド・イン・イタリー」の高品質なサングラスレンズを自社で一貫生産する体制の構築を目指す重要なステップとなる。優れた品質、革新的な技術、高性能を追求する同社の姿勢が、今回の買収に色濃く反映されている。
ケリング アイウエア創業者であり、会長兼CEOを務めるロベルト・ヴェドヴォット(Roberto Vedovotto)は、「私たちは長年にわたり、レンティの製品の卓越性を高く評価してきました。「そして今、同社がケリング アイウエアに加わることを非常に誇りに思います」と述べ、「レンティの専門性は、当社が誇る製造技術と才能のネットワークに、さらに厚みを加えてくれるでしょう」とコメントした。
ケリング アイウエアは、グループ傘下ブランドのアイウエア事業を統括する専門部門として2014年に設立。以来、戦略的買収や提携を通じて、内製化の推進と産業構造の強化を続けてきた。今回のレンティ買収も、その流れの中で象徴的な位置づけとなる。
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