6月10日(現地時間)、ラグジュアリー・ライフスタイル業界のグローバル・マーケティング&コミュニケーション・グループの「ザ・インディペンデンツ(The Independents)」は、料理スタジオ兼フードプロダクションエージェンシーの「ウィー・アー・オナ(WE ARE ONA)」を買収したことを発表した。
ウィー・アー・オナは、2019年にルカ・プロンザト(Luca Pronzato)により設立された革新的な料理スタジオだ。これまでにシャネル(Chanel)、サンローラン(Saint Laurent)、アライア(Alaïa)、ジャックムス(Jacquemus)などの名だたるブランドと協業し、アート、デザイン、ガストロノミーを融合させた没入型のダイニング体験で注目を集めてきた。
また、世界中のミシュランスターシェフや新進気鋭の料理人を含む1000人以上のネットワークを構築し、空間設計からメニュー開発、ビジュアル演出、ストーリーテリングまでを一貫して手がける多機能型スタジオとしても知られている。近年では、アーティストのカーステン・ヘラー(Carsten Höller)やデザイナーのウィロ・ペロン(Willo Perron)らともコラボレーションを実施し、食の表現を芸術の域にまで押し上げている。
ザ・インディペンデンツの創設者兼CEO、イザベル・シュヴェ(Isabelle Chouvet)は、今回の買収について次のように語る。
「食は単なる味覚ではなく、物語を語り、感情を動かし、ブランド体験を豊かにするメディアです。ウィー・アー・オナとの長年の協業を経て、今回正式に仲間に加わることで、さらに強いシナジーが生まれると確信しています。」
一方、ウィー・アー・オナのプロンザトも、「ザ・インディペンデンツの一員になることは自然な流れ」とし、「創造性と文化的意義を兼ね備えた体験を、より広いネットワークと共に世界へ届けたい」と意欲を示している。
今回の買収により、ザ・インディペンデンツはブランド戦略、ストーリーテリング、ライブ体験という既存の強みに加え、食を軸にした体験設計という新たな武器を手にすることとなる。グローバルでの展開を加速させたいウィー・アー・オナにとっても、世界16都市・20社から構成される同グループのネットワークは大きな後押しとなるだろう。
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