メゾン マルジェラやジル サンダー擁するOTBグループ、北米戦略の要としてメキシコに本格進出へ

6月9日（現地時間）、メゾン マルジェラ（Maison Margiela）、ジル サンダー（Jil Sander）、ディーゼル（Diesel）、マルニ（Marni）といった革新的なラグジュアリーブランドを擁するOTBグループ（OTB Group）は、メキシコ市場への本格参入を正式に発表した。同社はこれにより、米国・カナダに続く北米の主要拠点としてメキシコを位置付け、地域全体での事業基盤を一層強化していく構えだ。

今回の進出は、直営チャネルを核としたOTBの中長期的な成長戦略の一環として位置づけられており、2024年には現地法人を設立。メゾン マルジェラ（MM6を含む）、ジル サンダー、ディーゼル、マルニといった主要ブランドの直営店舗展開および、メキシコ国内市場に即した事業展開に注力していく。

OTB創業者兼会長のレンツォ・ロッソ（Renzo Rosso）は、「メキシコは独自のスタイルと活気を持つ、創造性と文化の面で影響力のある重要な拠点です。この地域においてグループの直接的な拠点を確立することは、当社ブランドの成長路線における重要なステップであり、地元の顧客やこの素晴らしい国との、より緊密で確かな繋がりを築くことでもあります」と語る。

OTBは今後、メキシコシティを中心とする都市部に重点的な投資を行いながら、現地の高級百貨店「エル・パラシオ・デ・イエロ（El Palacio de Hierro）」との戦略的提携を活用し、グアダラハラ、モンテレイ、レオン、カンクン、プエブラ、ケレタロなど各地での路面店およびインショップ展開を推進する。

グローバルでラグジュアリー市場が再び活気を取り戻す中、今回のメキシコ進出はOTBにとって単なる地理的拡大にとどまらず、“文化と感性が交差する新たなブランド表現の舞台”として、ラテンアメリカ市場におけるプレゼンスを高める戦略的な転換点となる。

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