花王、英モルトンブラウン(Molton Brown)工場を大規模刷新─ 未来の製造とブランド成長を見据えた戦略的投資

Molton Brown

日本のビューティー企業、花王(Kao Corporation)が、英国ハートフォードシャー州にあるモルトンブラウン(Molton Brown)の生産拠点「グリーンストリート工場」の大規模な改修を完了した。50年以上の製造の歴史を持つ同工場は、同ブランドの象徴的な製品を生み出してきた場所であり、今回のアップグレードは花王の英国事業における戦略的な転換点となる。

今回の投資額は「2桁ミリオンポンド規模」とされており、生産能力の拡大と運用効率の向上に焦点を当てている。中核となるのは、密閉型かつ自動洗浄機能を備えたミキシング装置や、作業者の安全性と製品品質の両立を実現する最先端の設備群だ。

また、製造部門のみならず、オフィスエリアと研究開発部門も全面的にリニューアルされ、社員のウェルビーイングとチーム間のコラボレーションを促進するモダンな職場環境が整備された。

この動きは、花王が英国を重要な製造拠点としてさらに強化する意志を示すものであり、将来的には同工場でヘアケア製品事業のジョン フリーダ(John Frieda)やセルフタンニングブランドのボンダイサンズ(Bondi Sands)など、グループ内の他ブランドの製造も視野に入れているという。

Courtesy of Kao Corporation
Courtesy of Kao Corporation

約25年間にわたり現地で勤務してきたフアン・ゴンザレス(Juan Gonzalez)英国生産ディレクターは、同プロジェクトについての感慨深い想いを、次のように語っている。

「グリーンストリート拠点の近代化は、私にとって非常に思い入れのあるプロジェクトです。私はこの場所で約25年間働いてきましたし、多くの同僚もこの歩みを共にしてきました。その共有された歴史は、強いコミュニティ意識と誇りを育んできました。今回のアップグレードにより、私たちはチームが成長し、活躍できる環境とツールを提供しています。」

花王は今後も製造の未来への投資を継続し、人材と製品の両面での価値向上を通じて、英国をはじめとするグローバル展開をさらに強化していく構えだ。

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