サンタ マリア ノヴェッラ、新CEOにリュディヴィーヌ・ポン(Ludivine Pont)が就任

Ludivine Pont

7月16日(現地時間)、イタリア・フィレンツェを拠点とする香水ブランド「オフィチーナ プロフーモ ファルマチェウティカ ディ サンタ マリア ノヴェッラ(Officina Profumo-Farmaceutica di Santa Maria Novella)」は、リュディヴィーヌ・ポン(Ludivine Pont)が2025年9月1日付で同社の最高経営責任者(CEO)に就任することを発表した。

1221年に創業され、世界最古の薬局としても知られるこの老舗ブランドは、近年イタルモビリアーレ(Italmobiliare)による戦略的支援のもと、グローバル展開を加速させている。今回のポンの就任は、ブランドの国際的な存在感をさらに高める転換点となる。

ポンは2021年よりバレンシアガ(Balenciaga)のチーフ・マーケティング・オフィサーを務め、アーティスティック・ディレクターであるデムナ(Demna)とともに、カルチャーと共鳴するクリエイティブ主導の戦略を展開した人物だ。デジタルイノベーションを通じて、ブランドのグローバルな共感と拡張を実現し、2022年には、Forbes誌の“最もアントレプレナー精神あふれるCMO”の一人としても選出されている。

それ以前は、フィリップ プレイン(Philipp Plein)での国際展開を手掛けたのち、2016年にモンクレール(Moncler)に入社。レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)CEOのもとでブランドの再構築に取り組み、ブランドプラットフォームの開発や革新的なコミュニケーションモデルの構築を主導した。

今回の就任にあたり、ポンは公式声明で次のようにコメントしている。

「オフィチーナ プロフーモ ファルマチェウティカ ディ サンタ マリア ノヴェッラのリーダーシップを担うことは、私にとって大きな名誉であり、深い責任でもあります。このブランドは、800年以上にわたり植物学と薬学の卓越性を積み重ねてきた、比類なきレガシーを持つハウスです。私はこの遺産を受け継ぎ、五感と美、そして“時”に語りかけるような、タイムレスなケア体験を創り出していきたいと考えています。」

親会社イタルモビリアーレのCEOであり、サンタ マリア ノヴェッラの会長を務めるカルロ・ペゼンティ(Carlo Pesenti)は、次のように語っている。

「このたび、リュディヴィーヌ・ポン氏をイタルモビリアーレ・グループにお迎えできることを、心より嬉しく存じます。同氏が有する卓越したスキル、国際的な経験、そして戦略的なビジョンは、グループ全体の成長はもとより、サンタ マリア ノヴェッラのさらなるグローバルな発展にも大いに寄与してくださるものと確信しています。ブランドの価値と独自性を尊重しながら、その歩みを一層力強く推進してくださるものと期待しています。」

2020年からイタルモビリアーレが出資し、2021年には完全子会社化されたサンタ マリア ノヴェッラは、現在30カ国以上で400を超える販売拠点を展開。800年以上にわたって受け継がれてきた植物学・薬学の知見をベースに、香水、スキンケア、石鹸、ポマード、キャンドルなど600点以上の製品を取りそろえる。

なお、ポンの着任までの間は、ジャンピエロ・ペゼンティ(Giampiero Pesenti)ゼネラルマネージャーと現経営陣が運営を継続。9月以降も同氏はオペレーションの中核として引き続きブランドの戦略フェーズを支えていく予定である。

Copyright © 2025 Oui Speak Fashion. All rights reserved.

No Comments Yet

Leave a Reply

Your email address will not be published.