英コスメブランド「レボリューション ビューティ(Revolution Beauty)」が、英プライベート・エクイティ会社トゥルー(True)からの買収提案を拒否したと、複数の関係者の話としてロイターが報じた。この判断を受け、同社株は8月7日(現地時間)の取引終了時点で13%下落した。
レボリューション ビューティは2025年5月、経営再建の一環として正式な売却プロセスを開始。6月には複数の提案を受けたと発表したが、実際に入札を行ったのはトゥルーのみだったという。関係者によれば、この買収提案は同社の企業価値を過小評価していたとみられている。また、マイク・アシュリー(Mike Ashley)率いるフレーザーズ・グループ(Frasers Group)も初期段階で関与していたが、6月に提案を撤回したことが明らかになっている。
これに対し、レボリューション ビューティは8月7日に声明を発表し、次のようにコメントしている。
「当社は現在進行中の正式な売却プロセスおよび資本調達の可能性に関する最近の報道を認識しています。2025年5月21日に発表した正式な売却プロセスは、複数の関係者との協議を継続しながら進行中です。また、以前に発表した通り、当社は株主との協議を続けており、潜在的な増資の可能性についても検討を進めています。必要に応じて、さらなる発表を行います。」
2014年に英ケントで創業したレボリューション ビューティは、スーパードラッグ(Superdrug)やブーツ(Boots)といった大手小売店を通じ、手頃な価格帯のカラーコスメやヘアケア製品で急成長した。しかし、パンデミック後の上場時に約5億ポンドの評価を受けた企業価値は、LSEGのデータによれば現在およそ1,200万ポンドにまで下落している。
2025年度の年間売上高は前年比26%減と大幅に落ち込み、CEOのローレン・ブリンドリー(Lauren Brindley)も退任。現在は、SKU(在庫管理単位)の大幅削減や中核製品への集中など、大規模な再編に踏み切っている。
なお、今回の買収不成立により、同社は主要株主からの資本調達計画を再検討する状況にある。筆頭株主デベナムズ(Debenhams)の債務再編成が資本注入の可否を左右する見通しだ。
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