ロエベ(Loewe)、オーストリア初となる実店舗をウィーンにオープン

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スペイン発のラグジュアリーブランド、ロエベ(Loewe)が、オーストリアに初の直営店を開業した。新店舗は、ウィーンの中心部コールマルクト。世界中からラグジュアリーを求める人々が集まるこの通りに、ブランドは347㎡の空間を構えた。

クラフトマンシップを体現する空間設計

店内には、ウィメンズ・メンズウェアをはじめ、バッグ、アクセサリー、シューズ、小物、アイウェア、ジュエリーに加え、スカーフやショールといった幅広いアイテムが揃い、ブランドの世界観を多角的に体感出来る。

内装は、ブランドのデザイン哲学を反映したブラウンやグリーン、ホワイト、シルバーのハンドメイド陶製タイルが壁面を彩り、大理石や真鍮、コンクリートが空間に深みを与える。そこにリネンやベルベットの柔らかなテキスタイルを組み合わせることで、ギャラリーとブティックの中間のような雰囲気を生み出している。

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空間演出には、ジョージ・ナカシマ(George Nakashima)のオーガニックなフォルムのチェア、イサム・ノグチ(Isamu Noguchi)の照明作品「N33」や「Akari 1A」、ヘリット・トーマス・リートフェルト(Gerrit Thomas Rietveld)の「ユトレヒトチェア」が取り入れられている。さらに、タイラー・ヘイズ(Tyler Hays)のベリン・クラブチェアや、スペインのアンティーク陶器、ジョン・アレン(John Allen)が手がけた抽象的な風景を描いたウールラグが配置され、ブランドの起源と現代性を繋いでいる。

また、リサイクルレザーを用いたテーブルや、パファーレザー(Puffer Leather)のベンチといったロエベならではのデザインも採用されており、クラフトマンシップとサステナビリティへの姿勢を強調している。

アートコレクションの展示

店内には、ロエベが世界各地で収集してきたアートやクラフト作品も展示されている。カナダ人アーティスト、サイラス・ボルソス(Silas Borsos)の静物画シリーズ「The Misunderstanding」「Marmelade Muses」「Green Orchestra」「Sundial」は、豊かさと衰退の境界を描き出している。

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さらに、英国人陶芸家イアン・ゴッドフリー(Ian Godfrey)の作品、韓国人金属作家で「Loewe Foundation Craft Prize 2023」のファイナリストであるイ・ジャイク(Jaiik Lee)の彫刻、そしてアメリカ人アーティスト、イアン・フェリス(Ian Felice)の絵画「Adoration」などが来訪者を迎える。

ロエベは現在、すでにスイスのチューリッヒとジュネーブに2店舗、ドイツに6店舗(ミュンヘン2店舗、ベルリン、デュッセルドルフ、フランクフルト・アム・マイン、インゴルシュタット)を展開している。今回のウィーン店は、その国際的なネットワークをさらに拡大させる為の新たな一歩である。

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