ゲス(Guess)、オーセンティック・ブランズによる14億ドル買収で株式を非公開化

Guess

8月20日(現地時間)、「ゲス(Guess?)」を展開するゲス社(Guess?, Inc.)は、米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)との提携に伴い、株式を非公開化することを発表した。今回の取引により、ABGは新設会社の51%を取得し、ゲスの知的財産の大部分を保有する。残り49%は共同創業者モーリス・マルチアーノ(Maurice Marciano)、ポール・マルチアーノ(Paul Marciano)、ニコライ・マルチアーノ(Nicolai Marciano)、およびCEOカルロス・アルベリーニ(Carlos Alberini)らが保有する。

取引総額は約14億ドル。取引は規制当局および株主の承認を条件に、2026年度第4四半期に完了する見込みであり、完了後はゲス株式が公開市場から上場廃止となる。また、ゲス社の株式非公開化に伴い、株主は2025年8月19日の終値に対して約26%高にあたる1株当たり16.75ドルを現金で受け取る。事業会社は現経営陣のもと、既存の体制を維持して運営を継続していく。

ゲス取締役会の会長で特別委員会議長を務めるアレックス・イエメニディジャン(Alex Yemenidjian)は、「今回の発表は、ゲス株主に最大の価値を提供するため、取締役会特別委員会が独立した立場で慎重に検討を重ねた結果です」とコメント。

オーセンティックの創業者・会長兼CEOであるジェイミー・サルター(Jamie Salter)は、「ゲスは40年以上にわたり、スタイルとカルチャーを定義してきたパワフルなブランドです。私たちは、革新性と伝統を兼ね備え、圧倒的なグローバル展開力を持つブランドを築き上げたマルチアーノ一家とそのチームに深い敬意を払っています。今回、彼らとパートナーシップを組み、ゲスを次の章へ導けることを大変嬉しく思います」と述べている。

ゲスは1981年にロサンゼルスで創業し、スリムフィット・ストーンウォッシュジーンズでファッション界に革新をもたらした。ヨーロッパの感性とカリフォルニアのカジュアルを融合させたスタイルは瞬く間に人気を博し、ブランドの象徴的なロゴとともに定着した。最近では、近年はアーカイブの再評価やZ世代の支持を受け、再び注目を集めている。

また、オーセンティックにとって、この買収はポートフォリオ全体の拡張に直結する。推定60億ドル規模のゲスの小売売上が加わることで、同社の年間リテール売上は世界で380億ドルに到達するとされている。特にヨーロッパにおける存在感の強化、既存の実店舗ネットワークの活用、新たなカテゴリーへの進出など、シナジー効果が期待される。

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