8月21日(現地時間)、ユニクロ(Uniqlo)は、新たなグローバルブランドアンバサダーにアカデミー賞受賞俳優のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)を迎えたことを発表した。同社は、ブランシェットの存在を通じて、卓越性を追求し、社会に貢献するというライフウェアの哲学を体現する取り組みをより強く世界に発信していく考えだ。
ブランシェットは、これまで『ター(TÁR)』『キャロル(Carol)』『アビエイター(The Aviator)』『ブルージャスミン(Blue Jasmine)』『エリザベス(Elizabeth)』といった代表作で知られ、映画のみならずブロードウェイやロンドンのウエストエンドなど世界各地の舞台でも数々の賞を受けてきた。さらに、オーストラリアのシドニー・シアター・カンパニー(Sydney Theatre Company)で共同芸術監督兼共同CEOを務め、制作会社ダーティ・フィルムズ(Dirty Films)を共同設立するなど、舞台芸術と映像制作の両面で業界の発展に寄与している。ファッション界ではスタイルアイコンとしても広く認知され、国際的なベストドレッサーの常連に名を連ねてきた。
一方で、ブランシェットは社会活動にも積極的だ。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるほか、環境賞「アースショット賞」評議会メンバーや英国王立キュー植物園「ミレニアムシードバンク」初代アンバサダーなど、多岐にわたる分野で活動を展開。加えて、オーストラリア自然保護財団やSAG-AFTRA財団など複数の団体も支援しており、社会的課題への取り組みはユニクロの価値観と強く結びつく存在だ。
株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正は、声明で次のように述べている。
「ブランシェット氏は、舞台と映画双方で実績を重ねてきた、同世代で最も偉大な俳優の一人です。しかし、その功績はエンターテインメントの枠にとどまりません。女性たちのロールモデルとして、また新進の映画人や演劇人たちを導く存在として貢献するとともに、長年にわたり人道支援や環境問題に情熱をもって力を尽くしてこられました。このパートナーシップを通じてユニクロは、ブランシェット氏とともに社会に良い変化をもたらすよう取り組んでいきます。」
またブランシェットも「時代を超越したデザイン、完成されたシンプルさ、手ごろな価格で、手に入りやすく、長持ちする高品質の服。LifeWearを通じて人々の生活をより良くするというユニクロの志に、私は敬意を抱いています」と述べ、「次世代への支援、世界的な避難民危機に光を当て、その解決に向けて闘うこと、地域社会への貢献、より公平な世界の実現を目ざすこと。これらはLifeWear哲学の重要な側面であり、ユニクロが進めるこうした取り組みの一翼を担えることに力づけられる思いです。また、旧知のクレア・ワイト・ケラーとこのような形で再会し、さらにユニクロのグローバルブランドアンバサダーであるロジャー・フェデラーと対話する機会を得られることは、大変に光栄なことです」と続けている。
ユニクロはこれまでも、ロジャー・フェデラー(Roger Federer)、錦織圭(Kei Nishikori)、国枝慎吾(Shingo Kunieda)、アダム・スコット(Adam Scott)といった世界的アスリートをグローバルアンバサダーに起用し、ブランドの価値を発信してきた。歴代アンバサダーが主にスポーツ界の象徴だったのに対し、今回俳優のブランシェットを迎えることは、ユニクロがファッションと社会貢献を結びつける新たな方向性を示す動きと言えるだろう。
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